ジャックスは、日本国内で長年培ってきたビジネスノウハウを広く海外にも提供し、国際ブランドへの歩みを着実に進めている。2010年、100%出資のベトナム現地法人《JACCS International Vietnam Finance Co.,Ltd.(JIVF)》を設立し、ASEAN市場へ進出。その牽引役のひとり、遠間孝治氏に躍進の軌跡を辿ってもらった。

国際事業部 国際事業企画課

スタッフマネジャー

遠間孝治

IT系企業の海外営業職から2010年11月にジャックス入社。国際事業企画部(現国際事業部)での業務に従事後、2013年5月JIVFに赴任し、システム・人事総務・経理財務の3部門の責任者として現地事業化を推進。2017年より現職。

ASEAN市場におけるトップブランドを目指して

ーASEAN進出の目的は?

当社の屋台骨である国内3事業(クレジット・カード・ファイナンス)に続く第4の事業を作ろうという全社的構想のなか、コンシューマーファイナンスカンパニーとして、当社が長年日本で培ってきた豊富な経験とノウハウを、アジアの人々の暮らしを豊かにすることに役立てたいというのが大きな目的です。2010年にベトナムに現地法人を設立し、二輪車クレジットを提供したのがはじまりです。2012年にはインドネシア、2016年にはフィリピンにも進出しました。
なかでもベトナムは、ASEAN第3位の人口約9,000万人をもつ一大マーケットであり、平均年齢もまだ若く、成長の伸びしろのある国です。日系バイクメーカーの販売店を中心とする加盟店様に、JACCSのロゴをつけた制服を着用した社員を配置し、きめ細かな接客の提供に努めたこともあり、ジャックスブランドが浸透していきました。

より良いコミュニケーションの構築が、成長のカギ

ー現地赴任時はどんな仕事を?

私が着任したのは設立から2年11ヵ月後、JIVFはまさに急成長の真只中で、事業エリアも爆発的な勢いで拡大。現地の人材採用、人事制度づくりなど、バックオフィスのマネジメントが主な仕事でした。また、ベトナムでのコンシューマーファイナンスはまだ普及していないこともあり、ベトナム政府からレクチャーを求められることもしばしばありました。日越共同イニシアティブのファイナンス部会や政府主催の勉強会に参加し意見交換するなど、ベトナム市場黎明期におけるルールづくりへも微力ながらに貢献しました。

ーベトナムにおけるジャックスの役割は?

私たちが事業を始めるまでは、ベトナムでのクレジット普及率はまだ数%でした。日本の金融機関もいくつかはすでに進出していたものの、法人向け金融サービスがメインで、個人向けのクレジットで買い物をするライフスタイルは、ベトナム国民にはまだ浸透していませんでした。個人の信用情報機関はありましたが、あまり整備されていない状態でした。一方私たちは、安全・安心で利用者にとって便利なサービスを提供できる経験と技術をもっているのが強みです。信用情報があまり整備されていない中で、審査に若干の時間を要することもありましたが、これまで日本で培ってきたノウハウを活用して、確かなサービスを提供できることもジャックスだからこそだと思います。
ベトナム国民にとって、二輪は生活に浸透した必需品であり財産です。分割払いによって、この二輪市場の伸長を後押しするだけでなく、分割払いだからこそ無理なく商品を手にすることが可能となった多くのお客様に、喜びや豊かな暮らしを提供できると考えています。
さらに、お客様の立場に立った真摯できめ細やかな接客を、どの社員でも同じ水準で提供できるサービスの質の高さも持ち合わせています。これらを強みとして、ベトナム国民に広く受け入れられ、国民生活を豊かにすることこそがベトナムのコンシューマーファイナンスを牽引する先駆け企業としての当社の役割であり責任であると思っています。

国際的プレゼンスの向上へ

ーこれからの展望は?

二輪車クレジットは、都市部だけでなくベトナム全域に展開され、ほぼ基礎固めは達成できたと思います。カード事業は15年4月に日系カード会社として初参入。年々新規会員数も増加しており、その利用のしやすさ等も評価され、市場に受け入れられてきました。
好調のベトナム経済を背景に、今後は四輪車への需要も加速していくと思われます。これからは既存二輪事業の更なる拡大に加え、カード発行事業の拡大、オートローン事業や小口金融のファイナンス事業にも積極的に取り組みを広げていく予定です。
4年間のベトナム駐在によって、成功も失敗も数多く経験することができました。私自身の目標は、その経験を社内に広く展開して共有し、社員の育成強化にも努めていきたいです。そうすることでジャックスグループ全体の海外事業の拡大を通じて、国際的なプレゼンスをさらに高めることにつながると考えています。