子どもが欲しいと思ったら…知っておきたい出産費用

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「そろそろ赤ちゃんが欲しいな」と思ったら、パートナーと一緒に出産にかかる費用について考えてみるタイミングだといえます。子どもを出産するには、いくら準備をしておくべきなのでしょうか。

自然分娩でも数十万円かかる出産費用

出産にかかる平均費用は、自然分娩でも68万円ほどです。内訳は、分娩料43万円、入院料(7日分)約15.7万円、投薬・検査料約1.4万円、食費(7日分)1.1万円、赤ちゃんにかかる費用7万円などとなっています。
ただ、地方と比べて東京では出産にかかる費用が高いなど、地域差があります。
また、この出産にかかる平均費用には、入院料やその間の食費なども含まれていますので、入院環境や食事の内容を重視する病院を選ぶと、さらに高額になることもあります。逆に、病院の方針などで7日間も入院させてくれない場合は安くなります。
分娩の方法では、無痛分娩を選ぶと費用の平均額は約80万円に跳ね上がります。
このように、ひとことで「出産にかかる費用」といっても、ご自身やパートナーがどのような出産を望んでいるかによって準備すべき金額が変わってきます。これを機に、まずはご自身の希望する出産スタイルを考えてみましょう。

自治体の助成が充実!負担が減りつつある妊婦健診

子どもを産むには、上記の「出産にかかる費用」以外にも妊婦健診の費用が必要です。赤ちゃんが正常に育っているか、母体に異常がないかなどを定期的に診察してもらうための費用です。
妊婦健診の費用は、原則は全額自己負担となっています。健康保険や国民健康保険により自己負担額が軽くなるのは、あくまで病気などの「治療」に関するものです。「健診」は治療ではないため、健康保険や国民健康保険は使えないのです。
ただし、少子化対策などのため、国の指導で自治体から妊婦健診の助成が得られるようになってきました。具体的には、自治体に妊娠したことを届け出ると、14回分程度の妊婦健診の費用を自治体から助成してくれるというものです。自治体から配られた受診票などを病院に提出すれば、所定の範囲内の妊婦健診費用を自己負担する必要がなくなります。どこまでが所定の範囲内かは自治体によって異なりますので、詳しくは各自治体にお問い合わせください。

出産育児一時金で分娩費用もまかなえる?

ここまでは出産にかかる費用などの支出についてお話しましたが、次は出産で得られる収入「出産育児一時金」についてです。
出産育児一時金とは、妊娠4ヵ月(85日)以上の人が出産したときに、健康保険または国民健康保険からもらえるお金のことをいいます。通常、産科医療補償制度の対象となっている病院での出産では1児につき42万円、産科医療補償制度の対象となっていない病院での出産では1児につき39万円と定められています。出産にかかる費用の中の分娩料がまかなえるくらいの金額といえます。
希望する出産スタイルによっては、一般的な金額以上の出産費用が必要な場合もありますので、出産育児一時金をもらえるから大丈夫と思い込むのではなく、ご自身の望む出産スタイルに合った準備をするようにしましょう。


出産にかかる費用は、希望する出産スタイルによって異なります。まずはどんな出産をしたいかをパートナーと話し合ってみましょう。そのうえで、自治体からの助成や出産育児一時金の金額をもとに、どの程度の準備が必要かを考えていくようにしましょう。

参考:
  • 国立成育医療研究センター|分娩にかかる費用について
  • 生命保険文化センター|出産にかかる費用はどれくらい?
  • 東京都福祉保健局|出産・子育て便利帳「妊娠から出産まで
  • 厚生労働省|政府広報「妊婦健診や出産の経済的負担が軽減されます!」について
  • 厚生労働省|出産育児一時金の支給額・支払方法について
  • 協会けんぽ|出産育児一時金について
  • 本ページの内容は掲載時点での情報です。

ライター紹介

松本喜子
ファイナンシャルプランナー(CFP®、1級FP技能士)。
数少ない、保険などの金融商品を販売しないファイナンシャルプランナー。法律事務所で働きながらFP資格を取得。企業内にて数百人のお客様からFPとして家計相談を受け、中立的な独立系FP会社にて経験を積む。現在は、個別相談、講師、コラムの執筆など、FPとして独立して活躍中。
ホームページ:http://hanafp.jp/