使わなきゃ損!ずっと働き続けたい女性のための制度

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ひと昔前まで、女性は結婚すると家庭に入ったり、出産を機に仕事を辞めたりする人が多かったものです。しかし、今では結婚・出産後も働きやすい環境をつくるため、政府や企業がさまざまな制度を用意しています。社会人として働き続けたい女性が知っておくと役に立つ制度について見ていきましょう。

出産・育児のために休める&給付が受けられる制度

出産や育児を理由に会社を休める、お金がもらえるといった制度があります。休める期間やもらえる金額について見ていきましょう。

産前産後休業
出産前と出産後は休みを取得することができます。休業期間はそれぞれ以下のとおりです。
産前休業
出産日(出産が予定日より後になった場合は、出産予定日)以前42日(双子、三つ子など多胎妊娠の場合は98日)。申請すれば誰でも取得できます。
産後休業
出産日の翌日以降56日は、原則として働くことができません。
出産手当金
健康保険加入者であれば、産前産後休業の期間中は出産手当金を受け取れます。出産手当金は、賃金・給与の支払いがなかった期間を対象として支給され、受給額の目安は「標準報酬日額の3分の2×支給日数」です。
育児休業制度/育児休業給付金
同じ会社に1年以上雇用されている、今後も引き続き雇用されることが見込まれる、などの条件を満たせば、子どもが原則1歳になるまでの間取得できるのが「育児休業制度」です。一般的には「育休(いくきゅう)」と呼ばれます。 また、産前産後休業終了後の育児休業期間に支給されるのが「育児休業給付金」です。受給額の目安は「休業開始時の1日あたりの賃金×支給日数」の50%~67%(期間により異なる)となります。なお、場合によっては子どもが1歳を過ぎても育児休業を利用できることがあります。
両親とも育休をとる場合は1歳2か月まで延長
父親も育児休業制度を利用する場合は、対象となる子どもの年齢が原則1歳2か月までとなります。これは平成21年の育児・介護休業法改正に伴い導入された「パパ・ママ育休プラス」と呼ばれる制度です。父親はいつ育児休業を取得してもよいのですが、母親が職場復帰するタイミングで取得するのがおすすめです。
例えば子どもが1歳になり母親の育児休業が終了する際、入れ替わりで父親が2か月の育児休業を取得すれば、母親の職場復帰による生活の急激な変化をサポートしてもらえます。父親の育児休業のおかげで、母子ともに安心して新しい環境に移行することができることでしょう。
条件によっては1歳6か月まで延長可能
保育所がどうしても見つからない場合は、育児休業を1歳6か月まで延長可能です。
会社によっては3歳までというケースも
福利厚生の充実している企業では、育児休業を3歳まで認めている例もあります。ただし、利用者は少ないのが現状。実際問題として、休業期間が長くなれば復帰へのハードルも高くなってしまうため、まだまだ普及していないようです。

子どもの帰宅時間に合わせて帰宅できる時短勤務

子どもが3歳までの間は、勤務時間に特別ルールが適用されます。その概要は以下のとおりです。

  1. 労働時間は午前9時から午後4時まで(うち休憩時間は1時間)の6時間とする
  2. 1歳に満たない子を育てる女性従業員は、上記1とは別に30分ずつ2回の育児時間を請求することができる
  3. 3歳未満の子どもがいる場合の残業を制限
  4. 小学校就学前までの子どもがいる場合の残業時間、および深夜労働の制限

これらが主な内容ですが、適用を受けるには本人が会社に申し出る必要があります。実際どのように制度を運用するかは職場環境によるところが大きいので、会社との交渉がカギになるでしょう。基本的な内容を理解し、きちんと話し合えるようにしておきたいですね。

年老いた両親の介護には介護休業

使える制度は子育て支援だけではありません。家族を介護するために休業できる制度があり、その間は「介護休業給付」を受けることができます。金額の目安は「休業開始時の1日あたりの賃金×支給日数」の40%。ただし期間は最長93日となります。
日数が短い以上、介護休業は次のような使い方が望ましいでしょう。

早めに使って病状の悪化を防ぐ
早めのタイミングで介護休業をとり、介護する家族の病状を悪化させないよう気をつけましょう。ただし、要介護状態(2週間以上常に介護が必要な状態)ではない家族のために介護休業をすることはできません。
体制をととのえるまでの「つなぎ休暇」とする
デイサービスの手配・介護施設への入居など、介護の初期段階は時間的・精神的な負担が増えます。介護休業を利用して介護体制をととのえ、仕事との両立を目指しましょう。

女性のキャリア継続を考えたとき、「育児休業制度」が真っ先に浮かびますが、活用できる制度はほかにもあります。状況に合わせて上手に利用したいものですね。

  • 各受給額はあくまで目安となります。
  • 本ページの内容は掲載時点での情報です。

ライター紹介

横山晴美
企業に所属せず、中立・公平の立場で活動する住宅系ファイナンシャルプランナー。新規購入・リフォーム・二世帯住宅を問わず、家に関することなら購入額から返済計画まで幅広く対応。また、住宅購入は家計・教育費・老後資金・相続など多くの視点が必要なため、ライフプランを見据えた相談を行う。
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