妊娠・出産したら続ける?退職する?決断前に知っておきたいこと

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近年、寿退社をする女性は少なくなっていますが、妊娠・出産を機に仕事を辞める女性はいまだに多いといわれています。いざ結婚・妊娠という転機を迎えてから、仕事を続けるべきかどうか悩んでしまう人も…。「もっと前から準備しておけば」と後悔しないよう、早いうちからライフプランを立てておきましょう。

退職して育児に注力。再就職の道は険しい?

総務省の調査(平成24年)によると、育児中で仕事をしていない女性(25~49歳)の約6割が働くことを望んでいます。
また、厚生労働省は、出産・育児などを機に退職し、のちに再就職した女性を対象に調査を行っています(平成26年度)。それによると、離職時に再就職を考えていたかどうかの質問に対し、考えていなかったと答えた女性はたったの5%前後。回答者のほとんどが、いずれは再就職をしたいと答えていました。
元々再就職を望んでいる人はもちろんですが、離職時にそのつもりがなくても、経済的な理由や子どもの成長といった理由から「やっぱり働きたい」と思い直す人もいるでしょう。
出産・育児を機に退職した女性の再雇用の道は、以前と比べて開かれてきているのは事実です。育児休業からのスムーズな職場復帰や、仕事と子育ての両立サポートに取り組む企業も増えつつあります。
しかし、子どもが手を離れるまでは想像以上に時間がかかるもの。結局、労働時間を限定できるパートやアルバイトの職を選ぶ人も多いのです。正社員を希望しても、望みが叶わないこともあります。そうなると生涯年収に差が出てくるので、住宅購入の資金や教育費に影響が出ることも考えられます。
結果的に退職を決断するとしても、事前にしっかりライフプラン、マネープランと向き合い、後悔しないようにしたいですね。

仕事を続けてワーキングマザー生活。周囲の目は厳しい?

出産などを機に退職する女性がかなりいる一方で、すぐに職場復帰して働き続けるワーキングマザーも増えています。仕事を続ける理由は「経済的な事情がある」「社会との接点を持ちたい」「責任のあるポジションを任されている」など、さまざまです。
ワーキングマザーになることを選んだ場合は、次のような課題に直面する可能性があることを知っておきましょう。

子どもの預け先を見つけるのが難しい場合も
祖父母など子どもを預かってくれる家族が近くにいなければ、保育所をはじめとした施設を頼るケースが多いでしょう。しかし、ニュースでもよく耳にするように、自治体によっては受け皿が不足している状態。働きたくても、保育所への入所が難しい場合があります。
上司や同僚から理解が得られない職場も
ワーキングマザーへの理解が進んでいるとはいえ、子育て中の母親にとって働きやすい環境(短時間勤務、在宅勤務といった制度)が整っていない職場もいまだに存在します。子どもの急病を理由に、ときには遅刻や早退、欠勤せざるをえないことに対して、上司や同僚から理解を得られないケースも。また、短時間勤務制度を利用する場合、それを理由にレベルの高い仕事に挑戦させてもらえなかったり、会議の時間を考慮してもらえない職場もあるようです。
配偶者や家族から理解が得られないことも
育児・家事に参加する男性は増えていますが、なかには「育児・家事は女性の役目」という保守的な考えを持った男性もいます。実父母・義父母に関しても同様です。配偶者や親族から十分なサポートが得られないと、育児と家事の負担が働く母親に重くのしかかることになるでしょう。

ワーキングマザー生活を送る場合、職場や家庭、自治体など、周囲の環境に恵まれているかどうかで大変さが変わってきます。事前準備をしっかりしておくことで、上記のような困った事態を防ぎましょう。

事前準備で大きく差がつく!

結婚前や出産前から準備をしておけば、子どもが産まれてから困ることも少ないでしょう。結婚前に準備・リサーチしておきたいポイントをご紹介します。

退職する場合
  • マネープランの設計
    前述のとおり、正社員としての再就職を考えていても、希望どおりになるとは限りません。初めから正社員で復帰する前提でプランを立てるのではなく、パートやアルバイトの場合のシミュレーションもしながら計画を立てるとよいでしょう。
  • 資格取得や働き方の検討・見直し
    再就職に有利な資格を調べ、今のうちに取得できないか検討してみましょう。また、仕事の経験や実績を積んでおくことも、再就職の際にプラスとなるはず。自分のキャリアを見直し、場合によっては転職を視野に入れてもよいかもしれません。
仕事を続ける場合
  • 保育施設のチェック
    結婚後の住まいを探す際は、待機児童数を考慮して暮らす自治体を選ぶこと、通える距離に保育所があるかどうかを調べておくことが重要です。認可保育所に入れなかった場合も考え、認可外保育施設が近くに複数ある立地を選ぶとなお安心ですね。
  • 職場のリサーチ
    もし現在の職場では両立が難しいなら、ワーキングマザーが働きやすい環境づくりに取り組んでいる企業を探し、早めに転職しておくという手もあります。子どもの送迎時間に関わってくるので、職場までの距離や交通の便も考慮すべきポイントです。自宅と職場が近ければ、場合によっては職場近くの保育所に預けるという選択肢もあるでしょう。

なお、退職するにしても、仕事を続けるにしても、育児・家事の分担や将来について、パートナーや家族としっかり話し合っておくことが必要です。特に、育児や家事に参加する意思があるかどうか、どれくらい負担するつもりがあるかは具体的に確認しておきましょう。


女性のキャリア、人生を大きく左右する妊娠・出産ですが、一番重要なのは事前の準備。ポイントを押さえ、自分で納得のいく計画をしっかりと立てておけば、育児と仕事の両立もきっとうまくいくはずです。

参考:
  • 厚生労働省|出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業(平成26年度厚生労働省委託調査)
  • 総務省|平成24年就業構造基本調査
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