手取りが少なくてびっくり!?ボーナスにかかる税金とは

マネープラン

会社員にとって楽しみなボーナス。ただ、予想外に手取り額が少なくて驚いた経験のある方もいるのではないでしょうか。ボーナスにも一定の税金や社会保険料がかかってきます。具体的な金額についてみていきましょう。

ボーナスにはどんな税金がかかるの?

毎月のお給料と同様に、ボーナスからもさまざまな税金などが差し引かれます。ボーナスから天引きされるものには、社会保険料として「健康保険料(40才以上の人は介護保険料も含む)」「厚生年金保険料」「雇用保険料」があり、税金として「所得税」があります。

健康保険料
被保険者である本人とその扶養家族が、病気やケガ、出産、死亡したときなどに、給付が受けられる健康保険の保険料です。この制度に加入していると、病院で治療を受けたときの支払いが原則として治療費の3割となり、療養のために会社を長期で休んだ場合には傷病手当金という給付がもらえます。
厚生年金保険料
被保険者である本人が老齢、障害、死亡の状態になったときに、給付が受けられる厚生年金の保険料です。この保険料を所定期間おさめていれば、要件を満たしたときに、老齢年金、障害年金、遺族年金などの給付を受けることができます。
雇用保険料
被保険者である本人が失業したときなどに、給付が受けられる雇用保険の保険料です。この保険料を所定期間おさめていると、失業したときに基本手当がもらえたり、資格試験講座の受講などに際して給付金がもらえる教育訓練給付を利用できます。
所得税
1月1日から12月31日までの1年間に得た所得に対してかかる税金です。収入額や扶養親族の有無などによって税額が決まり、平成49年までは復興特別所得税が上乗せされます。

新入社員のボーナス額で試算してみよう

ボーナスから天引きされる社会保険料や税金の金額は、ボーナスの支給額などによって決まります。平成25年の調査によると、新入社員の夏季ボーナスの平均は大学卒で約8万円だそうです。これをもとに、ボーナスから差し引かれる社会保険料や税金などを試算して、手取り額がいくらになるのかみてみましょう。

健康保険料
健康保険の保険料率は、加入している健康保険制度や地域によって異なります。たとえば、東京都の協会けんぽに加入しているなら、平成27年度の40才未満の保険料率は9.97%です。従業員の負担額はその半分ですので、ボーナスから天引きされる健康保険料は、8万円×9.97%÷2=3,988円となります。
厚生年金保険料
厚生年金の保険料率も、加入している健康保険制度や地域によって異なります。東京都の協会けんぽに加入しているなら、平成27年度の一般の保険料率は17.474%となっています。従業員の負担額はその半分ですので、ボーナスから差し引かれる厚生年金保険料は、8万円×17.474%÷2=約6,990円となります。
雇用保険料
平成27年度の保険料率は、業種が一般なら、従業員の負担割合は0.5%です。よって、ボーナスから天引きされる雇用保険料は、8万円×0.5%=400円となります。
ここまでで、ボーナスから差し引かれる社会保険料の合計は以下のようになります。
3,988円+約6,990円+400円=約11,378円
所得税
ボーナスから天引きされる税金の額は、(1)前月の給与額から(2)その給与にかかる社会保険料などを差し引いた金額をもとに計算します。社会保険料と違って、ボーナスの支給額をベースに計算するわけではありません。
(1)は、平成26年調査の大学卒の平均初任給で試算すると、約20万円となります。
(2)についても、初任給をもとに計算すると、保険料率はボーナスの計算と同じで(9.97%+17.474%)÷2+0.5%=14.222%となり、約20万円×14.222%=約28,444円となります。
これらより、(1)-(2)=約20万円-約28,444円=約171,556円となり、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」にあてはめると、ボーナスから天引きされる税金の税率は4.084%となります(扶養親族がいない場合)。ボーナスから差し引かれる税金の額は、ボーナス支給額から社会保険料を差し引いた金額に4.084%をかけることになりますので、(約8万円-約11,378円)×4.084%=約2,800円です。
つまり、ボーナスの手取り額は約8万円-約11,378円-約2,800円=約65,822円となります。

社会保険料と税金をあわせると、ボーナスから差し引かれる金額が予想外に多い印象を受けるのではないでしょうか?ボーナスの使い道をあれこれと考えるのは楽しいものですが、買い物や旅行の計画を立てる場合には、手取り金額をしっかり確認してからにしたいですね。

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ライター紹介

松本喜子
ファイナンシャルプランナー(CFP®、1級FP技能士)。
数少ない、保険などの金融商品を販売しないファイナンシャルプランナー。法律事務所で働きながらFP資格を取得。企業内にて数百人のお客様からFPとして家計相談を受け、中立的な独立系FP会社にて経験を積む。現在は、個別相談、講師、コラムの執筆など、FPとして独立して活躍中。
ホームページ:http://hanafp.jp/