銀行と地元の信用金庫、お金はどちらに預けるべき?

マネープラン

社会人になると、お給料の振り込みのために新しく口座を開設する人もいるでしょう。メイン口座は銀行と信用金庫のどちらにすべきか考えたことはありますか?それぞれの特徴をみていきましょう。

銀行と信用金庫ってどうちがうの?

銀行と信用金庫とでは、根本的な目的が大きく異なります。

銀行の目的
銀行は営利目的で運営されており、多くの企業と同様に株式会社の形態をとっています。利益をあげて、その利益を株主に還元することが主な目的です。顧客は大企業が多い傾向にあります。
信用金庫の目的
信用金庫は非営利目的で運営されており、会員の出資により作られた協同組織の形態をとっています。全国には約270の信用金庫があり、会員や利用者と互いに助け合って地域を発展させることが第一の目的となっています。そのため、顧客は地元に密着している中小企業や個人となっています。

口座はどちらに開設するのがよい?

銀行も信用金庫も、お金を預けたり、ローンを借りたり、国債や投資信託などの運用商品を購入できたりと、基本的なサービスは同じです。それぞれの違いが表れる「預金」「融資」「信用金庫ならではのサービス」について詳しくみていきましょう。

預金
銀行・信用金庫とも、定期預金などの預金の種類や、インターネットバンキングといったサービスに大きな違いはありません。特徴があるのは金利です。特に大手銀行は、大企業という安定顧客がいるだけでなく、ブランド力で預金が集まるため、預金金利を高く設定する必要はさほどありません。それに比べて信用金庫は、定期預金などの預金金利が比較的高く設定されています。ただし、ネット系銀行の場合、店舗がほとんどなく経費がかからないなどの理由から、高い金利を設定している傾向にあります。地元の信用金庫と比較してみましょう。
また、信用金庫には地域の発展という目的があります。例として、城南信用金庫が実施している、省エネ設備を導入した人向けの「節電プレミアム預金」や、羽後信用金庫の子育て世帯に金利を上乗せする『少子化対策応援預金「めんこい」』など、地域の事情に合わせて金利を高く設定している商品もあります。
融資
銀行では、住宅ローンや企業向けの融資などの申込資格はなく、貸出しのための審査が通れば誰でも借りることができます。ただし、融資金額が大きくなるほど、不動産などの資産を担保として提供する必要があります。
一方、信用金庫の場合は、700万円以内の小口融資などを除き、融資を利用できるのは原則として会員のみで、会員になるためには対象の地域内に居住または勤務していることなどの条件があります。その代わり、特許権や著作権などの知的財産権を担保にした融資や、NPOへの融資など、銀行よりも幅広く融資を行っている傾向にあります。また、個人向けでも、東京信用金庫の「がん先進医療ローン」や、京都信用金庫の『京信 節電支援ローン「エナジーセーブ」』など、独自の融資商品を取り扱う信用金庫もあります。

信用金庫ならではのサービス

信用金庫では、さまざまな地元企業への支援サービスを行っています。将来、起業を考えている人にとっては、銀行よりも信用金庫の方がメリットが大きいかもしれません。

創業支援サービス
起業したい、アイデアを形にしたいという人に向けて、トータルサポートを行っている信用金庫が多くあります。無料で相談でき、ビジネスモデルや資金計画を一緒に考え、事業開始にいたるまでサポートしてくれます。創業支援のための特別な融資商品を用意している信用金庫もあります。
ビジネスマッチング
地元企業の販路拡大や提携先を探すなどの目的に応じて、個別の相談から大規模なビジネスマッチングフェアの開催まで、さまざまな取り組みをしています。
その他の支援サービス
地元企業の海外や他業種への進出支援、商品開発、経営改善や事業再生の支援など、地域に密着した多くの支援を行っています。

銀行と信用金庫のどちらに口座を開設するか悩む人も多いでしょう。メインバンクを選ぶ際には、身近にATMがあるか、よく利用するサービスの手数料は安いか、といったポイントで比較することも大切ですが、自分の将来像も考えて選ぶことをおすすめします。

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ライター紹介

松本喜子
ファイナンシャルプランナー(CFP®、1級FP技能士)。
数少ない、保険などの金融商品を販売しないファイナンシャルプランナー。法律事務所で働きながらFP資格を取得。企業内にて数百人のお客様からFPとして家計相談を受け、中立的な独立系FP会社にて経験を積む。現在は、個別相談、講師、コラムの執筆など、FPとして独立して活躍中。
ホームページ:http://hanafp.jp/