GDPって説明できる?これだけは覚えておきたい経済用語

マネープラン

新聞やニュースでよく目にする「GDP」「日経平均株価」「TOPIX」といった経済用語。実はしっかり理解しておらず、今さら人に聞けない……という人もいるのでは?具体例を織りまぜながらわかりやすく解説します。

日本国内で日本人が稼いだ額が「GDP」

GDPとは、「Gross Domestic Product」の略で、「国内総生産」と呼ばれます。4半期(3か月)、あるいは1年間など、一定期間のうちに国内の経済活動が新たに生み出した、モノやサービスなどの付加価値の総額です。
少し抽象的なので、簡単な例として私たちがパンを買う場合で考えてみましょう。
まず、農家が小麦を作り、製粉会社に1袋1,000円で売ります。これにより1,000円のGDPが発生します。
次に、製粉会社は、仕入れた小麦を小麦粉に加工し、500円上乗せした1,500円でパン屋に売ります。ここでは500円のGDPが発生します。パン屋は、仕入れた小麦粉でパンを30個作り、1個100円で売ります。全部売れると売り上げは3,000円(100円×30個)です。仕入値は1,500円ですので、パン屋の儲けは1,500円ですね。パンが30個全部売れると、GDPが1,500円発生します。
この一連の流れでは、GDPが合計3,000円(1,000円+500円+1,500円)発生したことになります。
このように付加価値とは、売上から原材料費や人件費などのさまざまなコストを差し引いた残りの利益のことで、その合計額がGDPなのです。私たちの日常生活の消費行動は、すべてGDPに直結しています。
GDPの大きさは、国の経済規模を図るモノサシとして使われ、日本は長らくアメリカに次ぎ世界第2位でしたが、今は中国に抜かれて世界第3位です。なお、GDPの増加率のことを「経済成長率」といいます。

株式市場を見るなら「日経平均株価(225種)」

日経平均株価とは、東証(東京証券取引所)1部に上場している約1,900銘柄のうち代表的な225銘柄を選び、日本経済新聞社が一定の計算式で算出し、公表している株価指数のこと。「日経平均」「日経225」などともよばれ、株式市場の好調・不調を表す指標です。新聞やニュースでも毎日必ず取り上げられますので、知っている人も多いでしょう。銘柄数は225と少なめですが、知名度の高い大企業が多く含まれているため、最も有名な日本の株価指標といえます。

株式市場全体を表す「TOPIX」

TOPIX(トピックス)は、東証株価指数ともよばれます。東証1部に上場している全銘柄について、昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100とした場合、現在がいくらになっているかを表した株価指数です。東証が一定の計算式で算出し、公表しています。日経平均株価より知名度は低いですが、カバーしている銘柄数が多く、日経平均株価に比べ「株式市場全体の値動きを反映している」といえるでしょう。時価総額の大きな銘柄の株価変動の影響を強く受けるのが特徴です。TOPIXは、個人投資家よりも機関投資家(顧客の資金を運用する法人の投資家)が重視しています。

現在や将来の景気は?「景気動向指数」

景気動向指数は、景気を包括的にとらえて指数化、つまり通知表のように総合点をつけたもので、景気の強さ・弱さを読み取るCI(コンポジット・インデックス)が代表的です。

  • 景気に先行して動く先行指数
  • 景気に一致して動く一致指数
  • 景気に遅れて動く遅行指数

の3種の指数に分け、内閣府が毎月一定の計算式で算出し、公表しています。この中では「先行指数CI」が最も重要で、CIが上昇している時は景気拡大局面、下降している時は景気後退局面といえます。「景気」といっても抽象的でわかりにくいので、いろいろな角度から数値を集めているのです。

働きたいのに働けない人はどれくらい?「完全失業率」

完全失業率は、労働力人口(満15歳以上の人口のうち「就業者」と「完全失業者」の合計)全体のうち「完全失業者」の割合を示す数値です。完全失業者とは聞きなれない言葉ですが、「1.仕事がなくて調査期間中に仕事をしなかった人」「2.仕事があればすぐに就ける人」「3.調査期間中に求職活動や仕事探しの準備をしていた人」の合計人数のこと。総務省が毎月、算出・公表していますが、景気の回復傾向を反映して、このところ日本の完全失業率はかなり低くなっています。

「有効求人倍率」が上がるほど、仕事が見つかりやすい?

有効求人倍率は、全国の公共職業安定所(ハローワーク)に登録された、月間有効求職者数に対する月間有効求人数の割合です。どちらも、当月の新規分だけでなく前月から繰り越された数を含み、厚生労働省が毎月、算出・公表しています。2020年の東京オリンピックも追い風となり、このところ日本の有効求人倍率は上昇傾向にあり、一部の業種では極端な人手不足が続いている状況です。


これら6つのキーワードは、金融のプロだけが使うものではありません。私たちの生活に密着していますので、正しく理解することでニュースを見るのが楽しくなるでしょう。

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ライター紹介

一色徹太
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者
金融商品や保険を販売しない中立的な独立系のファイナンシャル・プランナーとして、個人のマネー・ライフプラン相談、講演・セミナー、執筆等に従事。東証(東京証券取引所)でJPXアカデミー講座の講師も務めている。
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