不況で「ボーナスなし」「現物支給」!?それってアリなの?

マネープラン

夏と年末のボーナスの金額に、一喜一憂する会社員の方は多いでしょう。しかし、不況で会社の業績が悪化すれば、ボーナスにも大きな影響が出ます。なかには「今回はボーナスなし」、「ボーナスの代わりに現物支給」というケースも…。これは、法的にどうなのでしょうか?

業績に影響されるボーナス。“支給なし”も原則アリ

給料やボーナスを減額されると辛いものですが、ボーナスを1円ももらえなかったら、なおさらガッカリしてしまいますよね。「ボーナスなしなんて違法だ!」と思うかもしれません。しかし、ボーナスの支給は、基本的には法律で義務づけられているものではないのです。
労働基準法に関する通達によれば、
「賞与とは、定期又は臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであって、その支給額が予め確定されていないものをいう」
と記されています。
「支給額が予め確定されていない」というのは、賞与(ボーナス)の額が増えることもあれば減ることもあるし、支給されない場合もあるという意味です。ボーナスの有無や金額の決定権は会社側にあり、原則として支給なしでも違法ではないということですね。

ボーナスの支払いが約束されている場合は別
もちろん、就業規則や雇用契約書などでボーナスの支払いを約束している会社の場合は、支払う義務が生じます。ただし、会社によっては、賞与不支給・減額規定を設けているところもあるので注意が必要です。これは、業績悪化などの正当な理由がある場合にはボーナスが支給されないこともある、というもの。このような規定がなく、あらかじめ「基本給の○か月分」といったようにボーナスの支払い条件が定められているようなケースでは、会社側は基本的に支払う義務があると考えていいでしょう。

ボーナスが自社商品の現物支給!?

不況のあおりを受けて現金がないという理由から、自社商品などをボーナスとして支給する会社もあるそうです。これも、特段の約束事がなければ基本的に問題ありませんが、あらかじめボーナスの支給を約束している会社は別です。
労働基準法では、「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」と定められています。ボーナスの支払いを約束している会社の場合、ボーナスも「賃金」とみなされるので、原則として現物支給ではなく通貨でなければダメ、ということになりますね。
ただし、「法令もしくは労働協約に別段の定めがある場合」は例外で、通貨以外での支払いも認められています。例えば、会社と労働組合の間で取り決めた労働協約で、現物支給が認められている場合は、現物でのボーナス支給もあり得るということです。

ボーナスを生活資金としてアテにすると困ることも

大企業であっても急な業績悪化により、ボーナス支給なし・減額という例はたくさんあります。
「うちの会社は大丈夫」という考えでボーナス収入に頼りすぎると、資金繰りができなくなってしまうかもしれません。

住宅ローンのボーナス払いに頼り過ぎると危険
例えば、住宅ローンのボーナス払いを利用している場合、当然ボーナスの支給時期に返済金額が多くなります。ボーナスをもらえる前提で金額設定をしてしまうと、家計が回らなくなるケースもあるでしょう。
クレジットカードのボーナス払いにも要注意
支払いをボーナス時期に先送りできるボーナス払い。支払いを先延ばしにできるのがメリットなのに、肝心のボーナスがもらえなかったら…?請求書が届いても払えなくて、慌てることになるでしょう。
予定どおりボーナスをもらえれば払えるけれど、もらえない場合は払えない、という状態は非常に危険です。やはり、何かあったときに困らないよう、常日頃からある程度の貯蓄をしておくのが一番ではないでしょうか。

ボーナスは「もしもらえたら、有効に使おう」くらいに思っておくのがよいのかもしれません。もらえなければガッカリですが、その場合も困らないように余裕をもって準備しておくことが大切です。

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