早生まれと遅生まれはどっちがトク?お金から見る生まれ月の話

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「遅生まれは身体の発達が早いぶんスポーツで有利」、「早生まれは誕生日が遅いから同級生より年を取るのも遅い」…なんてメリットがよく挙げられます。しかし、生まれ月によって損得は本当に変わるのでしょうか?ここでは、お金の面から検証していきましょう。

各種手当は遅生まれが有利

児童手当や医療費助成は、遅生まれのほうが得。なぜなら、支給は出産後からはじまりますが、支給打ち切り時期が一律だからです。
児童手当を例に見てみましょう。生まれて申請をした後(0歳)から、中学校卒業(15歳になって最初の年度末)まで支給されます。 つまり、4月生まれ(4月2日以降生まれ)であれば、4月に15歳になった後も翌年3月まで手当てを受け取れますが、3月生まれの場合は、15歳になってすぐに年度末がきてしまい、支給が終わってしまいます。総支給額で見ると、4月生まれのほうが1年分近く多くもらえるというわけです。

学年の区切りと税金の区切りが違うせいで損も?

所得税は、1月1日から12月31日を区切りとして計算されます。一方、学年の区切りは4月1日から翌年の3月31日まで。実は、この違いが原因で、遅生まれと早生まれとの間に差が生じています。
「扶養控除」といって、控除対象扶養親族がいる場合には、一定金額の所得控除が受けられる制度があるのです。
扶養控除の対象となるのは、12月31日の時点で年齢が16歳以上の親族。つまり、遅生まれの高校1年生は対象になりますが、早生まれの場合はまだ15歳なので対象外となります。
先ほどの各種手当の話と合わせると、早生まれの高校1年生は扶養控除の対象になるのが1年遅れなのに、中学校を卒業しているため児童手当ももらえない、ということになってしまいますね。

早生まれだと保育所に入りづらい!?

「早生まれは保活(子どもを保育所に入れるための活動)が大変」といわれていますが、残念ながら、一部の自治体においては事実のようです。
保育所が足りていない地域では、1歳児を入所させるよりも、0歳児を入所させるほうが断然有利。しかし、4月入所の募集が、前年の年末までに行われることも多いのです。早生まれの子がまだ生まれていない間に、先に生まれた子の保護者たちはどんどん申し込みをしていきます。そのため、早生まれには空きが残されていない状態になってしまうわけです。
また、そもそも産後の女性は、原則的に出産の翌日から56日間は働くことができません。そのため、入所要件を「生後57日以降」としている保育所が多いという事情もあります。0歳の4月に同学年の子たちと一緒に新年度をスタートさせようと思ったら、2月初旬までに出産している必要があるということ(ただし、自治体によって条件は異なります)。それ以降になると、年度途中か翌年の入所まで待つしかないですが、自治体によっては年度初めでないと入所が厳しい場合もあります。
保育園が見つからなければ、母親の仕事復帰が難しくなる場合も。プランどおりに仕事を再開できないことで、収入に影響が出てくる可能性も考えられるでしょう。

早生まれのほうが退職金が多いことも

定年退職する時期を社員の誕生日に合わせている会社では、早生まれのほうが得な場合があります。早生まれのほうが遅生まれよりも働く期間が長くなるので生涯賃金が多くなるでしょう。
例えば、60歳になる月で退職の場合、4月生まれの社員は4月に職場を去りますよね。3月生まれの社員はその後も11か月間働き、給料を受け取ることができるわけです。
また、退職金の金額を決める要素のひとつが勤続年数である会社も多いです。ケースバイケースではありますが、早生まれは遅生まれよりも長期間就労できるぶん、退職金が多くなることもあります。

年度末退職の場合は、年金受給までの期間に注意
逆に、60歳を迎えた後の年度末を定年退職日とする会社の場合、注意しておきたいのは、早生まれのほうが年金の受給開始までの期間が長くなることです。
例えば、60歳で年度末に退職するとしましょう。4月生まれであれば退職後すぐに61歳になり、原則あと4年待てば年金受給がはじまります。しかし、3月生まれの場合、60歳になったばかりで退職となり、年金の受給開始まで約5年待たなくてはなりません。同時期に退職しても、受給開始までの期間に、約1年の差が生まれるのです。

残念ながらお金に関しては、総合的にみると早生まれが損をしてしまうことが多いようです。しかし、大事なお金に関することですから、誕生月に関係なく公平であるべきでしょう。今後、生まれ月による不平等が改善されていくとよいですね。

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