“サミット”ってそもそも何?どうして経済効果をもたらすの?

マネープラン

2016年5月に、三重県南東部の伊勢志摩で開催されたG7伊勢志摩サミット。連日ニュースで取り上げられていましたが、どうしてあれほど話題になったのでしょうか?「そもそもサミットでは何が行われているのか」「経済効果はどれくらいなのか」など、サミットについて解説します。

サミットは年に1度開催される国際会議

サミット(summit)は、「主要国首脳会議」とも呼ばれます。主要国の首脳が集まる会議、ですから日本語の方がわかりやすいかもしれませんね。
サミットでは1つのテーブルを囲んだ首脳たちによって、国際社会におけるさまざまな課題について議論が行われます。議題は経済問題、政治問題、安全保障、社会問題などです。
毎年開催されるサミットには日本、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの7か国の首脳に加え、欧州理事会議長と欧州委員会委員長が参加します。7つの参加国を意味するG7は「Group of Seven」の略です。ちなみに1998年から2013年まではロシアも参加していたので、G8と呼ばれていました。
サミットが行われる国は、開催される年の1年間(1月~12月)、サミット議長国を務めます。日本が議長国となるのは、2016年の伊勢志摩サミットで6度目です。議長国は首脳会議だけでなく、関係閣僚会合などの準備や議事進行を行います。
関係閣僚会合に含まれるのは、各国の外務大臣が参加するG7外相会合(外務大臣会合)や、財務大臣が集まるG7財務大臣・中央銀行総裁会議(財務相会合)など。2016年の外相会合は広島市で、財務相会合は仙台市で行われました。

直接的な経済効果は日本全体で約1,071億円!?

サミットが開催されると、当然その開催国にさまざまな経済効果をもたらします。伊勢志摩サミットの開催地である三重県が2016年3月に発表した直接的な経済効果の中間試算によると、三重県だけで約480億円。日本全体では約1,071億円という結果でした。
経済効果を産業別に見てみると、三重県内でもっとも高いのが建設(258.1億円)です。次いで、不動産(35.5億円)と対事業所サービス(31.7億円)。県外では対事業所サービス(92.9億円)がトップで、商業(73.0億円)と対個人サービス(65.1億円)と続きます。大きなお金が動いていることがわかりますね。

洞爺湖サミットの10倍以上の観光振興効果があるとの意見も

もちろん経済効果は、サミットの開催期間中だけではなく、開催後も続くでしょう。国際会議が増える、観光客が増えるといった効果が期待できます。

国際会議の増加
百五経済研究所は、伊勢志摩サミット開催後5年間で期待できる経済効果の試算結果を2015年12月に発表しています。それによれば、「国際会議の開催件数の増加」によって生まれる経済効果は、37億円とのことでした。
これまで、三重県は国際会議が開催される機会が近隣府県と比べて少ない傾向にありました。しかし、伊勢志摩サミットによって認知度が上がり、今後の開催件数が増えることが期待されますね。
観光消費額の増加
観光消費の増加も期待できます。2008年に北海道で行われた洞爺湖サミットと比較してみましょう。洞爺湖サミットでは、開催後5年間で約122億円の観光消費があったと推計されています。
大和証券の試算結果によれば、伊勢志摩サミット開催後の5年間、三重県内で見込める観光消費額はなんと約1,750億円。洞爺湖サミットの10倍以上です。
三重県には伊勢神宮をはじめとする多くの観光名所があるのに加え、名古屋、京都、大阪と観光特急伊勢志摩ライナーでつながっているので、交通インフラも整っています。大和証券の調べによると、もともと日本人による観光消費額はそれなりに高かったのですが、外国人観光客による消費は多くありませんでした。しかし、今回のサミット開催によって国際的な知名度が上がることで、観光消費額が大幅に増加するだろうと予測されています。

日本経済にも大きく影響するサミット。少し身近に感じられるようになったでしょうか?伊勢志摩サミットは終わったばかりですが、今後5年間で、予想されていたとおりの経済効果が得られることを期待しましょう。

参考:
  • 三重県|伊勢志摩サミットに係る直接的な経済効果の中間試算結果
  • 百五経済研究所|ポストサミットの経済効果の試算
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