ジェネリック医薬品はなぜ安いの?安全性や効果は?

マネープラン

処方箋を出されて薬局へ行ったらジェネリック医薬品を勧められた、という人もいるのではないでしょうか。日本の医療費がひっ迫していることもあり、政府はジェネリック医薬品の普及を促進しています。しかし、「ジェネリック医薬品は効果が薄いのではないか?」という声も時折耳にします。実際はどうなのでしょうか?

ジェネリック医薬品って何?

ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、先発医薬品と同じ有効成分を同量含む、医療用医薬品(医師から処方される医薬品)です。しかし、ジェネリック医薬品が販売されるのは先発医薬品の特許が切れた後になります。
ジェネリック医薬品の国内シェアについて日本と世界各国を比べると、アメリカ90%以上、ドイツ80%以上、イギリス70%以上に対し、日本は50%前後と低い数値です。厚生労働省は、日本のジェネリック医薬品の数量シェア目標について、2017年6月末時点で70%以上、2018年度から2020年度末までのなるべく早い時期までに80%以上と定めています。
先発医薬品を開発するには長い年月と費用を要します。政府広報オンラインによれば、約9年~17年程度という年月、数百億~数千億円という費用がかかるようです。先発医薬品を開発した医薬品メーカーは、特許を取得し20~25年間、開発した新薬を独占的に販売できます。新薬の特許期間が終了した後、厚生労働大臣の承認を得れば、他社もジェネリック医薬品を製造販売できるようになるのです。
近年、テレビや新聞などで複数のジェネリック医薬品メーカーの広告を見かけます。高血圧、糖尿病、花粉症など、さまざまな病気や症状に対応するジェネリック医薬品が製造販売されているのです。薬の形状は、カプセルや錠剤など多岐にわたります。

ジェネリックで半額程度安くなるケースも

ジェネリック医薬品の最大のメリットは、安いことでしょう。ジェネリック医薬品は、特許料を支払う必要がないこと、製品化にあたりテストの一部を省略できることなどから、先発医薬品よりも製造コストを抑えられ、安い値段で販売できるのです。薬の種類によっては先発医薬品と比べ4~5割程度安いといわれています。
健康保険制度の充実している日本では、多くの人が3割程度の自己負担で医師の診療を受け、医療用医薬品を処方してもらえます。しかし、その裏返しとして健康保険組合や国の財政負担も増えています。この負担を少しでも軽減しようと、厚生労働省はジェネリック医薬品の選択を推進しているのです。

ジェネリック医薬品Q&A

Q ジェネリック医薬品のなかには効果がないものもあるって聞いたけどどうなの?
A ジェネリック医薬品を承認する際、先発医薬品と「品質・有効性・安全性」が同じであるかを確認しています。そのため、「ジェネリック医薬品だから効果がない」ことは少ないはずです。しかし、ジェネリック医薬品に変更したら効果がなくなったと訴える人がいることも事実です。
原因のひとつに、心理的な要因があるといわれています。例えば、「このジェネリック医薬品は非常に効果がある薬だ」と信じれば、同じジェネリック医薬品を飲んでいても効果に差が出ることもあります。しかし、今まで飲んでいた薬の効果が出づらくなったタイミングでたまたまジェネリック医薬品へ変わったため、ジェネリック医薬品が効かないと思われる場合もあります。つまり、ジェネリック医薬品の効果を感じられないからといって、一概に心理的要因ともジェネリック医薬品の問題ともいえないのです。こうしたジェネリック医薬品に関する事例のうち、科学的な検証を要するものには、「公的機関での品質検査」などを実施しています。
Q ジェネリック医薬品は安全なの?
A 厚生労働省は、平成20年度から「後発医薬品品質確保対策事業」を実施しています。また、ジェネリック医薬品の承認審査時、「原薬および製剤それぞれの品質」が先発医薬品と同等または同等以上であるかを検査しており、その際不適合となった医薬品は認可されません。ここから、「ジェネリック医薬品の安全性は確保されている」といえます。

ジェネリック医薬品に不安を持つ人もいるかもしれませんが、日本ではジェネリック医薬品を製造販売する際、一定の品質検査が行われています。基本的に効果や安全性の問題はないといえるでしょう。

参考:
  • 厚生労働省|後発医薬品の市場シェア
  • 本ページの内容は掲載時点での情報です。

ライター紹介

丹所美紀
アステル行政書士事務所代表 行政書士・知的資産経営認定士
「皆様の明日を照らす」を理念とし、建設業許可申請をはじめとする各種許認可申請、知的資産経営支援、事業計画書や補助金申請書等の作成代行、遺言相続業務、会社設立支援、外国人関連業務等に従事。
ホームページ:名古屋遺言書作成支援センター