困った時は誰に相談する?お金の専門家の違い

マネープラン

お金に関する悩みはさまざまです。もし問題に直面したときは、誰に相談すればいいのでしょうか。お金の専門家や窓口は複数存在します。いつ、どんなときに問題が発生するかはわかりませんが、「誰に相談すればいいのか」を事前に知っていれば安心です。お金の専門家や窓口でどのようなサポートを受けられるのかをご紹介します。

身近なお金の専門家

訴訟までには至らない相談や、お金に関する疑問に答えてくれる人たちです。

税理士
税理士は「税金の専門家」です。自営業者の場合は確定申告や会計処理の相談、個人では相続税に関する相談が多いでしょう。そのほか、企業から納税関連業務や会計業務を依頼されることもあります。
税理士と混同されやすい公認会計士は会計分野を扱いますが、税金ではなく「監査の専門家」です。こちらは独立した立場で企業財務の信頼性や公正さを確保しています。
FP(ファイナンシャル・プランナー)
ファイナンシャル・プランナーは「家計のプロ」です。住宅ローンや教育費、退職後の資金準備や保険の見直しなど、家計全般の相談に応じます。住宅購入計画や資産運用など、後で困らないように事前に話を聞いておく、「転ばぬ先の杖」のような性質の相談先です。

行政の窓口

公共機関でも下記のような相談窓口があります。

生活福祉金貸付制度
地域の市町村社会福祉協議会が主体となっている制度で、生活困窮者へ低金利、もしくは無利子での貸し付けを行います。要件を満たせば生活費、公共料金の滞納金の返済費用、子どもの教育費(高校や大学も含む)など多方面の貸し付けが受けられます。
国民生活センター
欠陥商品の購入や、不当な勧誘による契約などの相談を受け付けています。場合によってはADR(裁判外紛争解決手続き)といって、訴訟によらない解決方法の紹介も受けられます。ADRとは中立的な専門家に間に入ってもらい問題を解決するもので、裁判よりも柔軟かつ迅速に進められるうえ、費用も抑えられるとされています。

訴訟まで頼れるのは

お金のトラブルは当事者同士で解決するのが一番ですが、難しい場合は専門家に仲介を頼んだり、訴訟に持ち込んだりすることもあります。訴訟まで依頼できるのは弁護士や司法書士(一部の業務に限る)です。

弁護士

弁護士といえば、どんな問題でもすべて解決してくれるイメージですよね。たしかにその通りで、幅広く相談事を引き受けてくれます。私たちの生活と直接関わりがある事例では、金銭、賃貸借、売買、交通事故、対個人のトラブル(離婚や相続など)のほか、医療過誤や行政機関など対企業・国のトラブルの相談にも応じてもらえます。相談、和解、示談、訴訟……と多くの解決手段があり頼れる弁護士ですが、対応能力の高さゆえに費用が気になるところです。依頼内容ごとの目安を見てみましょう。

  • 1時間、一回完結の法律相談 5千円から1万円程度
  • 3,000万円の契約書作成 5万円から10万円程度
  • 2,000万円の売掛金回収訴訟 着手金50万円から100万円程度、報酬金100万から200万程度(200万前後が半数)
  • 各案件の難易度や、費やした労力や時間、また弁護士ごとに金額は異なります。
司法書士
司法書士は「登記の専門家」と呼ばれますが、登記以外にも成年後見や裁判など、身近な法律トラブルも解決してくれます。また、住宅ローン返済が苦しいとき、消費者金融の多重債務状態に陥ったときなどに、債権者との交渉や自己破産手続きといった債務整理も行ってくれます。
平成15年から、改正司法書士法により、簡易裁判所での訴訟代理業務も可能になりました。簡易裁判所は簡易な手続きで迅速に問題を解決するのが目的の裁判所で、請求金額が140万円以下の民事訴訟や一部の刑事訴訟が対象です。簡易裁判で司法書士に代理を依頼すれば、法律アドバイスだけでなく弁論、調停、和解などのサポートを受けることができます。
法テラス(日本司法支援センター)
訴訟まで頼れる弁護士と司法書士ですが、いきなり専門家を訪ねるのはハードルが高いかもしれません。その場合、法的トラブルの総合案内所にあたる法テラスを利用しましょう。公的な機関であり、全国各地に事務所が設けられている法テラスは、問題を解決するためのプロセスや一般的な法的判断についてアドバイスがもらえます。
「収入が一定以下である」「解決の見込みがある」などの条件を満たせば法テラスと契約している弁護士・司法書士による無料相談を受けることができます。個別の弁護士や司法書士を紹介してもらうことはできませんが、有料相談を利用する際には費用を立て替えてくれる制度も存在します。返済は月々5,000円から10,000円ずつですので、安心して利用できますね。

お金のことで困っても、多くの相談先があります。トラブルに巻き込まれないのが一番ですが、もしものときは状況に合わせて相談しましょう。

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ライター紹介

横山晴美
企業に所属せず、中立・公平の立場で活動する住宅系ファイナンシャルプランナー。新規購入・リフォーム・二世帯住宅を問わず、家に関することなら購入額から返済計画まで幅広く対応。また、住宅購入は家計・教育費・老後資金・相続など多くの視点が必要なため、ライフプランを見据えた相談を行う。
ホームページ:ライフプラン応援事務所