確定申告の時期!「青色申告」「白色申告」ってどう違うの?

マネープラン

この時期になるとあちこちで耳にする「確定申告」という言葉。個人事業主はもちろんのこと、会社の給与以外で年間20万円を超える所得がある人などは、確定申告をしなければなりません。確定申告の種類には「青色申告」や「白色申告」があると聞いたことがある人もいるでしょう。青色申告と白色申告はどう違うのでしょうか?

青色申告と白色申告の違いは?

青色申告と白色申告の大きな違いは以下の3点です。

  1. 事前手続きの有無
  2. 特別控除の有無
  3. 節税効果の大小

簡単にまとめると「青色申告は白色申告に比べて、かける労力は大きくなるが、得られる控除額・節税効果も大きくなる」と言えます。

青色申告に必要な税務署への届出とは?

青色申告をするには、事前に税務署へ届出をします。原則、確定申告をする年の3月15日までに「私は青色申告をします」という申請を税務署へ行い、税務署の承認を受けるのです。申請書の名前は「所得税の青色申告承認申請書」ですので難しそうに感じますが、実際はA4用紙1枚の簡単なもので、申請に手数料もかかりません。他に必要な書類が出てくることもありますが、青色申告をしたい人は国税庁のサイトで調べたり、管轄税務署や税理士へ相談したりして期限内に申請書を出しましょう。なお、白色申告にしたい人は事前手続きの必要はありません。

青色申告と白色申告での帳簿と特別控除の違いは?

白色申告は帳簿の作成が必要ないという話を聞いたことがある人もいるでしょう。しかし数年前に法律が改正され、白色申告の人も帳簿の作成が義務付けられました。
つまり、白色申告と青色申告のどちらも帳簿の作成が必要ということになります。違ってくるのは帳簿の記載方法と、特別控除の内容です。

白色申告の場合
  • 帳簿の記載方法=簡易簿記/特別控除=なし
青色申告の場合
  • 帳簿の記載方法=簡易簿記/特別控除=最高10万円
  • 帳簿の記載方法=複式簿記/特別控除=最高65万円

ちなみに簡易簿記と複式簿記の違いですが、例えば「平成28年12月25日に、3万円の電気代を現金で支払った」場合、記載の仕方は次のようになります。

簡易簿記:平成28年12月25日 | 電気代3万円
複式簿記:平成28年12月25日 | 水道光熱費3万円 | 現金3万円

このように簡易簿記は「電気代を3万円支払った」ことしか記載しないのに対し、複式簿記は「水道光熱費が3万円増えて、現金が3万円減った」という形で、取引の原因と結果を記載するのです。

青色申告の節税効果とは?

青色申告は白色申告よりも節税効果が高いと言われています。その主な理由は以下の2つです。

青色事業専従者給与の必要経費算入
青色申告をしている人で、生計を一にしている配偶者や15歳以上の親族がその事業に専ら従事している場合は、その配偶者や親族に支払う給料を必要経費に入れることができます。この必要経費に入れられるのは、労働内容や時間などを考慮して適正な金額に限られますが、こうした給料を経費に算入できることで節税効果が期待できます。
赤字繰り越しと繰り戻し
青色申告をしている人が事業で赤字を出してしまった場合、翌年以降3年間にわたって赤字を繰り越したり、繰り戻したりすることができます。つまり、翌年以降の利益から3年以内の赤字分を引いたり、前年分の所得金額に赤字分を繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けたりすることができるのです。ただし赤字が発生した年度以降、毎年青色申告にて確定申告をしている必要があるので注意しましょう。

専門知識がなくても大丈夫!申告に便利な記帳ソフト

以上の通り、確定申告をするためには帳簿の作成が必須ということになりますが、「帳簿の作成が大変だ」という個人事業主の方もいるでしょう。そのような方は、専用の記帳ソフトを利用してみてはいかがでしょうか?
記帳ソフトには、パソコンにインストールするタイプと、クラウド上で利用するタイプがあります。以前はインストールタイプが主流でしたが、最近ではクラウドタイプも増えています。
インストールタイプは買い切りなので、一度買えば長年利用できます。ただし、毎年少しずつ税法改正や様式変更などがあるので、旧年のソフトを利用する際は改正点を確認しなければなりません。
一方クラウドタイプは、月額料金や年額料金といったプランが多く、継続的に料金がかかります。しかし、改正があった際の対応は早く、常にほぼ最新の状態で使えます。また、同期機能が搭載されていることもあるため、自宅と外出先とで異なるパソコンを利用する場合でも、インターネット環境さえあればいつでもどこでもソフトを起動して入力することができます。


白色申告も記帳が義務化され、青色申告と比較しても、かかる労力の差が小さくなりました。青色申告でも白色申告でも、記帳方法に迷ったら近くの商工会や商工会議所または税理士へ相談したり、便利な記帳ソフトを利用したりすることをお勧めします。青色申告と白色申告の違いを知り、自分に合った申告方法を選択しましょう。

  • 本ページの内容は掲載時点での情報です。

ライター紹介

丹所美紀
アステル行政書士事務所代表 行政書士・知的資産経営認定士
「皆様の明日を照らす」を理念とし、建設業許可申請をはじめとする各種許認可申請、知的資産経営支援、事業計画書や補助金申請書等の作成代行、遺言相続業務、会社設立支援、外国人関連業務等に従事。
ホームページ:名古屋遺言書作成支援センター
関連記事: