最近話題の「クラウドファンディング」って何?

マネープラン

資金を募りプロジェクトを成功させたり、新商品を完成させたりする「クラウドファンディング」。アートやサブカルチャー、ITとさまざまな場面で活用され、今後ますます存在感が増しそうです。銀行に頼らない資金調達であるクラウドファンディングとは、一体どのような仕組みなのでしょう。また、資金を集めたい、出資者になりたい場合、それぞれどのような心掛けが必要なのでしょうか?

「クラウドファンディング」の仕組みとは

仕組みはとてもシンプルです。お金を集めたい人、プロジェクトを支援したい人、そして両者をつなぐ仲介者でクラウドファンディングは成り立っています。資金を求める人(起案者)は、プロジェクトの目的と必要な資金額、そして出資者への見返り(リターン)の有無や内容を、仲介者である運営サイトに明示します。プロジェクトに共感した人が支援者となり、出資するのです。
各プロジェクトには募集期間が定められており、期間中に目標資金が集まった時点でプロジェクトが成立します。起案者は支援者からの出資金でプロジェクトを実行しますが、この際、集めた金額の10~20%が運営サイトへ手数料として支払われるのです。
プロジェクトはゲームやアニメといったサブカルチャーやシステム開発など多岐にわたり、最近では上場企業が起案者となったり、銀行が運営者と提携したりといったケースも出てきています。

「クラウドファンディング」の種類

クラウドファンディングには大きく分けて3つの種類があります。

リターンが魅力の購入型(報酬型)
購入型は支援者へのリターンが金銭ではなく、商品やサービスの提供になります。代表的な例は、新製品をつくるプロジェクトに出資し、支援により完成した製品を入手できるというものでしょう。魅力ある商品やサービスが提示されると出資したくなるのではないでしょうか。
東日本大震災で注目された寄付型
主に社会的意義のある活動が寄付型を採用します。寄付なのでリターンは発生しませんが、支援者にしてみればより主体的な寄付が可能です。従来の寄付では、原則として寄付金の使途は相手に任せるしかありませんでした。しかしクラウドファンディングであれば、自分の出資金がどのように人々の役に立つかを体感できます。どんな被災地支援が行われたのか、どの国のどんな子どもたちのために使われたのかが可視化されるため、支援者がより出資の意義を感じられるのです。
今後の動向に注目の金融型

金融型はさらに3つに細分化されます。リターンが金銭という点は同じですが、配当、返済金、利益の還元などのパターンがあります。

貸付型
「貸付」という扱いになるため、起案者は、プロジェクトの成否に関わらず出資者へ返済をしなければなりません。出資者は預金や国債よりも高利率の金利を受け取ることができます。もちろん貸倒リスクはありますが、担保や保証が設定されている場合もあります。
ファンド型
プロジェクトの進捗に従って配当金を受け取ることができます。また、配当とは別に製品や特典を受け取れることも。支援したという実感を得られますね。ただし、あくまでも「ファンド」であり元本割れリスクがあることを理解しましょう。
株式型
これまで、非上場会社への支援は多額の資金が必要でした。しかしこの株式型ならば、金額や手続きの両面で出資が容易となります。理解しておきたいのは、非上場会社の株式のため換金が容易ではない一方、上場時はキャピタルゲインを狙うことができる点でしょう。

「クラウドファンディング」どう利用する?

資金を集めたい場合は、しっかりとした事業計画が成功のカギです。何のために、どのくらいの資金を要するのか、そして出資者へのリターンを明確にしましょう。商品や企画も魅力あるものにし、喜んで出資してもらえるようなプロジェクトを発信するのが理想ではないでしょうか。
出資者になりたい場合は、自分にとって価値のあるプロジェクトを見極めましょう。本気で応援したいプロジェクトに出資する方が「協力した」という満足感も、より高くなります。もちろん、理念よりもリターンを重視する人もいるでしょう。何を重視するかを選択できるのもうれしいですね。ただし、プロジェクトが成功しない場合もある点を理解して出資しましょう。


投資家が自分の納得する事業に資金を提供する、というスタイル自体は目新しいものではありません。資金調達者と出資者の双方の垣根を低くし、投資家の裾野を広げたところに、クラウドファンディングの価値があるのではないでしょうか。投資が身近になったからこそ、「資金を必要とする側」はより質の高いプロジェクトを提示し、「投資したい側」は厳しい目で投資先を選びたいものです。

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ライター紹介

横山晴美
企業に所属せず、中立・公平の立場で活動する住宅系ファイナンシャルプランナー。新規購入・リフォーム・二世帯住宅を問わず、家に関することなら購入額から返済計画まで幅広く対応。また、住宅購入は家計・教育費・老後資金・相続など多くの視点が必要なため、ライフプランを見据えた相談を行う。
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