1,000万円以上で夢の宇宙に行ける!?最新宇宙旅行の実態

マネープラン

「いつか宇宙に行きたい」という夢を抱く人もいるでしょう。しかし、宇宙旅行には高額な費用がかかるので、一般市民には無理なのでは…と考えてしまいます。しかし今、一般市民でも行ける宇宙旅行が現実味を帯びてきているのです。宇宙の定義や宇宙旅行の変遷を追いながら、現在展開されている宇宙旅行の実態に迫りましょう。

宇宙の定義と宇宙旅行の変遷

まず、「宇宙」の定義とは何でしょう。国際航空連盟FAI(Federation Aeronautique Internationale)は、「宇宙」とは地球から100キロメートル以上の高さにある空間を指し、この高度に到達した人を「宇宙に到着した人」と認めました。

では、「宇宙」に辿り着く宇宙旅行の内容は、どのように変わってきているのでしょうか。民間人による宇宙旅行が初めて実施されたのは2001年4月。アメリカの実業家デニス・チトー氏が国際宇宙ステーション(ISS)に到達し、9日間滞在しました。アメリカのスペースアドベンチャーズ社が、ロシアのソユーズ宇宙船の1席を買い取り、物資補給に便乗する形でチトー氏は搭乗したのです。このとき彼が支払った旅費はおよそ2,000万米ドル(当時の換算レートで約22億円)と言われています。同じ形態の宇宙旅行は翌2002年にも実施されました。しかし旅費は変わらず億単位…。一般市民が簡単に手を出せるものではありませんよね。

民間向け宇宙旅行で現実的なのは、弾道飛行や準軌道飛行と呼ばれる「サブオービタル飛行」です。弧を描くような形で地球から飛び、最も高い位置で宇宙に到達するのです。少ないエネルギーで宇宙に到達できるので、事業展開の面からみても宇宙旅行が容易になる可能性が高いとされています。そのため、宇宙旅行はいずれ、一般市民でも手が出せる費用になると言われていました。

2017年以降25万米ドルで行けるかもしれない宇宙旅行

株式会社クラブツーリズム・スペースツアーズが、最短で2017年運航開始予定の宇宙旅行ツアーを組んでいます。「費用は25万米ドル、日本円にしておよそ3,000万円(1ドル=120円換算)」(注1・2017年3月現在)と、やはり簡単に手が出るものではありません。しかし、前述した通り2001年に実施された宇宙旅行の費用はおよそ22億円。これでもお手頃になったと言えるでしょう。
宇宙旅行の合計時間は2時間、宇宙での滞在時間は約4分ということ。現在、およそ700名が支払いを済ませており、日本人も19名いることが分かっています。

宇宙旅行のスケジュール
この宇宙旅行の旅行日程はアメリカ滞在5泊を含む、最短7日間となっています。まず出発4日前に米国ニューメキシコ州にある民間宇宙港「スペースポートアメリカ」に集合。その後、宇宙旅行に備えて、トレーニングや健康診断が実施されます。搭乗するのは宇宙船「スペースシップ2」で、スピードはマッハ3.3(時速約4,000km)、かかる重力加速度はおよそ3.5G。地球での重力加速度の大きさは1Gなので、3.5Gとは、地球いるときの3.5倍ほどの力が体にかかることになります。スピードやGなど普段経験することができない状況を体験できますね。そして、無重力状態で宇宙空間を堪能し、大気圏を通過して地球に帰るのです。

日本初の宇宙旅行代理店や宇宙プログラム

日本初の宇宙旅行代理店として話題になった株式会社スペーストラベルでは、現在4つの宇宙旅行を紹介しています。「準起動宇宙旅行」「国際宇宙ステーションへの旅」「月旅行」「無重力フライト」です。そのうち、「準起動宇宙旅行」は「1,200万円」、「無重力フライト」は「約63万円」と費用が提示されています。(注2・2017年3月現在)
今後も宇宙旅行に関するツアー情報が公開されていくのではないでしょうか。

地上で叶う宇宙旅行体験

少しずつお手頃になってきたとはいえ、1,000万円以上となるとすぐに手が出せる費用ではありません。まだハードルが高いな…という人向けに地上で出来る宇宙旅行体験をご紹介します。

自宅で宇宙を体験できるシミュレーター
なんと自宅で宇宙を体感できるソフトウェアがあります。その名は「Mitaka」。国立天文台の“4次元デジタル宇宙プロジェクト”が開発したシミュレーターなのですが、フリーソフトウェアですので、誰もが自由にダウンロードして楽しむことができます。夜空を表示する「プラネタリウムモード」と地球や惑星、衛星を表示できる「宇宙空間モード」があり、パソコン上で宇宙を体験できるのです。他にも「画像保存」「全画面表示」「日食や月食を観覧」「立体視」などの機能を備えています。自宅で宇宙旅行の気分を味わえる、と言えますね。(注3)

億単位の費用がかかるなど、宇宙旅行はこれまで、一部の人向けの旅行プランと思われていました。しかし、1,000万円以上とはいえ、少しずつ一般市民にも現実的な費用になってきており、自宅で宇宙を体験できるソフトウェアのように、宇宙に行かずに宇宙体験ができるテクノロジーも登場しています。手軽な宇宙旅行が実現する日は近いのかもしれませんね。

  • 本ページの内容は2017年3月29日時点での情報です。
出典:
  • (注1)株式会社クラブツーリズム・スペースツアーズ|宇宙旅行のご案内
  • (注2)株式会社スペーストラベル|宇宙旅行の種類
  • (注3)国立天文台|Mitaka