こんなに種類があるの?意外と生活に浸透しているプリペイドカード

マネープラン

プリペイドカードというとどのようなものを思い浮かべるでしょうか。携帯電話やスマートフォンが普及する前は誰もがテレホンカードを持っていましたし、進学のお祝いに図書カードをもらったことがある人もいるでしょう。最近では、ゲームなどのデジタルコンテンツの購入に使えるプリペイドカードや、ネットショッピングに使えるプリペイドカードがコンビニでも販売されています。意外と利用シーンが多く種類も豊富なプリペイドカードについて見てみましょう。

クレジットカードやデビットカードとどう違うの?

その名の通り「事前に支払う(prepaid)」のがプリペイドカード。「カード」と聞くと、申し込み後に審査があるクレジットカードや、最近よく耳にするデビットカードなどもありますが、これらとはどう違うのでしょうか。特徴を比較してみます。

プリペイドカード
  • カードにチャージした金額の範囲内で決済できる「前払い」方式
  • 審査や銀行口座振替の登録は不要
  • 支払方法は1回払いのみ

プリペイドカードは、チャージした金額内でしか利用できないため、使いすぎが心配な人や、ネットショッピングをしたいけれどクレジットカードを利用するのが不安な人にオススメです。
また、カードの紛失や盗難の際にも、チャージ金額以上の損害が出ることがないので、海外旅行専用のプリペイドカードを利用すると安心でしょう。

クレジットカード
  • 申込時に設定した利用限度額の範囲内で決済できる「後払い」方式
  • 審査や銀行口座振替の登録が必要
  • 支払方法は、一括・分割・ボーナス・リボルビング払いなどから選択できる

クレジットカードの特徴としては、利用金額に応じたポイント還元や付帯保険などの特典・サービスが充実していることでしょう。カード発行会社が定めている条件に該当すれば、カードの不正利用時の損失も補償されます。一方で、申込年齢の制限があり、一般的なクレジットカードでは「高校生を除く18歳以上」となっていることが多いです。

デビットカード
  • カード利用時に、利用代金が銀行口座から直接引き落とされる「即時引き落とし」方式
  • カードを発行している金融機関での口座開設が必要
  • 支払方法は1回払いのみ

デビットカードの特徴としては、口座残高の範囲内でしか決済できないため、使いすぎることがないという点があります。現金払いに近い感覚で利用できますね。申込可能年齢は金融機関によって異なりますが、一般的には15歳~16歳以上となっていることが多いようです。また、一部の高速道路やガソリンスタンドでは使用できないという点には注意が必要です。

それぞれのカードの特徴がつかめたでしょうか?支払タイミング、支払方法、審査の有無、利用可能年齢等に違いがあるんですね。

プリペイドカードにはどんな種類があるの?

最近では、用途に応じてさまざまなプリペイドカードが発行されています。これらに明確な分類基準はありませんが、大きく「使い切りタイプ」と「再チャージ可能なタイプ」に分けることができます。具体的にどのような種類があるのか見ていきましょう。

使い切りタイプ
コンビニで購入できるプリペイドカードは、基本的に使い切りタイプです。QUOカードやテレホンカードのように、店舗や公衆電話で使えるものが有名ですね。最近では、ゲーム・音楽・映像等のデジタルコンテンツの購入に使用できる「iTunes Card」や「LINEプリペイドカード」、ネットショッピングに使用できる「Amazonギフト券」等の種類も増えています。後者のようにオンラインでの決済を目的としたものは、カード自体から金額が引かれるわけではなく、カードに記載されている番号やコードをネット上で入力することで、その金額が利用できるようになる仕組みです。
再チャージ可能なタイプ
再チャージ可能なタイプにもさまざまな種類がありますが、ここでは国際ブランドつきのプリペイドカードを紹介します。国際ブランドとは、「Visa」「Mastercard」」「JCB」等に代表される、世界中で決済できるシステムを提供している会社のこと。前述した使い切りタイプのプリペイドカードは、使用できるサービスが限定されているものが多いですが、国際ブランドつきのプリペイドカードなら、実店舗・オンラインを問わずに幅広く使用できます。
代表的なプリペイドカードとしては、「au WALLET プリペイドカード」「dカード プリペイド」のように通信会社が発行しているものや、海外旅行向けのプリペイドカードがあります。ジャックスが発行している「Visa TravelMoney “Gonna”(ゴナ)」も、海外でのショッピングや、海外のATMで現地通貨の引き出しができるプリペイドカードです。

プリペイドカードを発行する企業側のメリットは?

矢野経済研究所の調査(注1)によると、2015年度のプリペイド決済市場規模は約7.5兆円。2021年には約13兆円の規模まで拡大すると予測されています。消費者にとって利便性の高いプリペイドカードが増えることは嬉しいですが、企業がプリペイドカードを発行するメリットはどこにあるのでしょうか?「1,000円分のプリペイドカードを1,000円で販売して儲けがあるのかな?」と思う人もいるでしょう。カードの発券や流通にかかるコストを考えたら、本当に利益は出るのでしょうか。企業側の視点で見てみましょう。

収益面でのメリット
企業にとって、プリペイドカードを発行する財務的なメリットとしては、販売時点で「前受金」として現金が手に入ることでしょう。企業が資金調達をする場合、金融機関などからお金を借りると利子が発生しますが、「前受金」で資金調達すれば利子を考える必要はありません。また、プリペイドカード購入後に使用されなかった金額や、有効期限を過ぎて失効してしまった金額は「退蔵益」といって、企業の収益となります。みなさんが少しずつ使い残してしまったプリペイドカードの金額も、積み重なれば企業にとって大きな利益をもたらしているというわけですね。
集客面でのメリット
プリペイドカードを持っていると「使い残したらもったいない」と思いますよね。これによって、サービスを利用したりお店に行く回数が増えたりします。つまりリピーターが増えるということです。また、「残っている金額を使い切ってしまおう」と考えて、利用する単価が増えることもあります。カードを持っていることで、消費者心理や購買行動に変化がもたらされるというのは、みなさん自身も経験があるのではないでしょうか。
さらに、プリペイドカードはプレゼントに使われることもよくあります。贈られた人は、そのサービスやお店の新しいお客様になることもありますので、企業にとっては効率的な新規顧客の獲得手法ともいえるでしょう。

プリペイドカードは、バラエティ豊富で使い方によってはメリットも多いことが分かりました。一方で、クレジットカードと比べると、ポイント還元や付帯特典などは期待できないという点がデメリットでもあります。メリット・デメリットを理解したうえで、利用シーンに応じて各種カードを使い分けるようにしたいですね。

出典:
  • (注1)矢野経済研究所|プリペイド決済市場に関する調査
  • 本ページの内容は2017年6月28日時点での情報です。
  • 掲載された情報をもとに、お客様がなされた行為によって生じたトラブル・損害について、当社は一切責任を負いかねます。