経済効果だけじゃない!ネコノミクスから考える、猫と私たちの良い関係

マネープラン

猫は私たちにとって身近な動物です。昨今では、猫による経済効果が「ネコノミクス」と呼ばれるほどのブームとなっています。猫ブームの背景やそれに伴う経済効果、猫との幸せな暮らし方を実現している事例をご紹介します。

拡大する猫の飼育数と経済効果

ペットフード協会が毎年実施している「全国犬猫飼育実態調査」(注1)によると、2016年における日本国内の猫の飼育数はおよそ984万7,000頭。長年にわたってペットの飼育数No.1である犬の約987万8,000頭に迫る勢いです。2011年の猫の飼育数は960万6,000頭だったことから、この5年間で24万頭ほど増えているのがわかります。

猫の人気が高まった理由としては、飼いやすさが挙げられます。犬のように散歩をする必要がなく、トイレトレーニングも比較的覚えが早いことに加え、飼育費用が安いこともあるでしょう。ペットにかかる1カ月あたりの支出総額(医療費等含む)をみると、犬の8,136円に対し猫は5,435円。年間3万円以上の差があるのです。

飼育数が増えれば、それだけペット用品の売り上げにつながります。さらに、猫ブームの影響で、さまざまな猫関連グッズの売れ行きも好調だといわれています。関西大学の分析結果(注2)によると、ネコノミクスの経済効果は2015年の1年間で約2兆3,162億円にもなったそうです。

ゲームでもリアルでも!どんな猫ブームが起きていた?

アプリから映画へ広がる猫の世界
「ねこあつめ」は、ヒットポイントがリリースしたスマートフォン用のゲームアプリです。「ゴハン」や「グッズ」を置いて、より多くの猫に遊びに来てもらうことを目指すというシンプルな内容で、集まった猫に癒されるユーザーが続出して人気が沸騰。ダウンロード数は2,000万を超え、グッズや書籍、ゲームセンターやくじの景品にも展開。さらには2017年4月に実写映画化もされました。
猫だらけの島!観光が活性化する一方で問題も…

ニュースでもよく取り上げられる「猫の島」。島民の人口と同じぐらい、または人口を上回るほど多くの猫が生息している島のことで、香川県の男木島や愛媛県の青島、福岡県の相島などが知られています。

島にとっては観光客の増加や島の知名度アップといった経済的なメリットがある一方で、増えすぎた猫たちによる糞尿被害や観光客のマナー違反などの問題も発生しています。島によっては所定の場所以外でのエサやりを控えるよう呼びかけたり、猫たちの不妊手術をしたりといった対策を講じています。

猫も私たちも幸せになれる3つの事例

猫ブームの一方で、殺処分や終生飼養といった様々な課題があることも忘れてはいけません。そういった社会問題を解決しながら、猫と人間が共生していく新しい取り組みも生まれています。具体的なケースで見てみましょう。

猫の殺処分ゼロを目指す保護猫カフェ

猫カフェは、気軽に猫とふれあえる場として人気を集めています。なかには猫とのふれあいだけでなく、飼い主のいない猫たちの里親探しを目的とした「保護猫カフェ」があります。

NPO法人の東京キャットガーディアンは猫の殺処分ゼロを目指し、東京都の大塚と西国分寺で猫カフェ型の保護猫シェルターを運営しています。里親が見つかった猫は、2017年5月時点でなんと累計5,702頭にもなるそうです。

保護猫と一緒に暮らせるマンション・シェアハウス

入居後に猫と生活できる、猫付きのマンションやシェアハウスが注目されています。正確には、入居者が身寄りのない猫を預かるというシステムの物件です。

猫付きマンションは、もともと飼っている猫を連れての入居もOK。シェアハウスでは、入居者全員で複数の猫たちの世話をします。そして、保護猫を気に入った場合は、そのまま里親になってもかまいません。

猫付きマンション・シェアハウスの仕掛け人は、前述のNPO法人東京キャットガーディアン。不動産投資家が、猫付きマンションのオーナーになることを申し出るケースも増えているそうです。

ペットと一緒に入居できる老人ホーム

家族同然のペットとは、最期まで一緒にいたい…そんな高齢者の望みをかなえる老人ホームがあります。愛するペットを連れて入居し、今までと同じように暮らせるのが最大の魅力です。なかには入居者が連れてきたペットだけでなく、保護された猫や犬たちが同居する施設もあります。

自分の身に何かあったときのことを考えて今までペットを飼えなかった人も、安心してペットと生活することができます。また、犬や猫とのふれあいが、認知症の改善や進行防止に役立っているケースもあるようです。


猫がこれほどの経済効果を生み出しているとは驚きです。しかし、飼育責任の放棄や猫カフェオーナーの夜逃げ、ペットショップで売れ残った仔たちの処分といった、さまざまな問題もニュースになっています。きちんと責任を持ち、マナーを守りながら猫とのより良い関係を築いていきたいものですね。

出典:
  • (注1)ペットフード協会 | 平成28年(2016年)全国犬猫飼育実態調査結果
  • (注2)関西大学 | 宮本勝浩名誉教授が検証「ネコノミクスの経済効果」
  • 本ページの内容は2017年7月21日時点での情報です。
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