転んでも立ち上がる!逆境から復活した企業とは?

マネープラン

企業経営を続けていると、資金繰りや業績悪化によって事業の存続が難しくなるケースがあります。しかし、なかには見事に復活を遂げた企業もあります。その背景には、いったい何があったのでしょうか。今回は、大型ショッピングモールや電鉄など逆境を乗り越えた企業の例をみていきます。

復活したショッピングモール「ピエリ守山」

滋賀県琵琶湖のそばという、自然豊かな立地に大型商業施設「ピエリ守山」がオープンしたのは2008年9月。オープン当初はおよそ180店舗のテナントを抱え、堂々の門出を飾りました。しかし、近隣に相次いで競合施設が開業し、同時期に起こったリーマンショックの影響も重なって、2013年2月にはおよそ60まで店舗数が縮小。その後も店舗は減り続け、ついにはテナント数がひと桁となり「廃墟モール」としてSNSなどでも話題になるようになりました。

ピエリ守山復活のヒントは

2014年12月、ピエリ守山はテナントや施設を一新してリニューアルオープンしました。競合施設に出店していないテナントを誘致し、ファミリー向けにキッズスペースやフードコートを拡充。さらにエントランスを増設し、施設内の動線を整備したのです。

また、フットサルコートやアスレチック施設、ふれあいをテーマにした動物園も併設されました。こういった取り組みによって、サービスや体験を目的とした「コト消費」もできるショッピングモールへと変身。見事に復活を果たしました。動物園には人気アニメに登場する動物がいることから、アニメファンからも注目を浴びているようです。

先例があったピエリ守山の復活劇

ピエリ守山の復活は、岐阜県の大型商業施設「モレラ岐阜」のビジネスモデルが元になったとされています。モレラ岐阜も、県内に相次いで競合施設が開業したことで売り上げが激減しました。しかし、テナントを一新してライバル店の攻勢に耐えたのです。業績が落ちてもあきらめない姿勢は、どちらのケースにも共通していますね。

日本はすでに人口減少の時代に突入しており、消費が縮小していくと考えられています。特に首都圏以外の商業エリアの過疎化は深刻な問題であり、多くの事業主や消費者にとって他人事ではありません。ショッピングモールだけでなく地方の商業そのものをどうするか、という課題も見えてきます。

逆風のなかで立ち上がった!電鉄会社の復活劇

千葉県の銚子電鉄や四国の高松琴平電鉄も、危機から復活した経験があります。

人の力で復活した銚子電鉄

ピーク時には年間150万人ほどの利用者を抱えていた銚子電鉄は、利用者の減少が続いた結果、1998年頃には副業である「ぬれ煎餅」の販売が本業の売上を上回るという経営状況でした。

そして2004年には、当時の社長が業務上横領の疑いで逮捕され、銀行からの融資や公的支援を受けられなくなってしまいます。

この経営危機を救ったのが、社員がホームページに掲載したメッセージでした。「ぬれ煎餅買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです」と呼びかけたところ、瞬く間にインターネット上で拡散。注文が激増して銚子電鉄は廃線の危機を免れました。

しかし、2011年の東日本大震災により観光客が激減。再び廃線の危機を迎えます。この状況を救ったのは、銚子電鉄を通学の足に使っている高校生たちでした。彼らによるクラウドファンディングが話題となり、500万円もの資金が集まったのです。

残念ながら利用者の減少という根本的な問題は解決していません。しかし、インターネットを介して地元や全国に呼びかけることで、銚子電鉄は幾度の試練を乗り越えてきました。これからもファンの支援の力に運行を継続してほしいものです。

利用者の声に耳をかたむけて復活した高松琴平電鉄
「ことでん」の愛称で親しまれている四国の高松琴平電鉄は、2001年に民事再生法の適用を申請しました。
その翌年、「新生ことでん」として再出発した頃の利用者の評判は、最悪ともいえるものでした。そこで、「駅員の態度が悪い」「駅が汚い」といった利用者の苦情を拾い上げて地道に改善を続けた結果、徐々に利用者の信頼を得て、2006年に黒字回復を果たしたのです。
最近では、大正から昭和初期のレトロ電車による月1回の特別運行が人気を集めています。また、各地の鉄道の引退車両を譲り受けて再利用していることから、高松琴平電鉄は「動く電車博物館」とも呼ばれています。
着実に復活の道をたどる高松琴平電鉄ですが、利用者の声に耳を傾け改善を行うという実直な姿勢が、その再起を支えてきたのではないでしょうか。

一度業績が悪化すると、回復するのは簡単なことではありません。しかし、それでも復活して頑張っている企業は数多くあります。その姿勢は、個人の生き方としても学ぶべきところが多いでしょう。企業の復活劇を自分たちの身に置き換えて、日々を乗り越えるエネルギーにしたいものです。

  • 本ページの内容は2017年7月21日時点での情報です。
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ライター紹介

横山晴美
企業に所属せず、中立・公平の立場で活動する住宅系ファイナンシャルプランナー。新規購入・リフォーム・二世帯住宅を問わず、家に関することなら購入額から返済計画まで幅広く対応。また、住宅購入は家計・教育費・老後資金・相続など多くの視点が必要なため、ライフプランを見据えた相談を行う。
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