2018年から始まる「つみたてNISA」とは?

マネープラン

2018年1月から「つみたてNISA(ニーサ)」が始まりました。これまでにも「NISA」や「ジュニアNISA」がスタートしていますが、新しいNISAはどのような制度なのでしょうか。今回は既存NISAの現状や、つみたてNISAの概要についてご紹介します。

  • 記事中の「一般NISA」は2014年当初からあったNISAのことを、「既存NISA」は一般NISAとジュニアNISAの両方を指しています。2018年1月より始まる積み立て型は「つみたてNISA」と表記しています。

つみたてNISAと既存NISAは何が違う?

既存NISAには、2014年1月に始まった「NISA(少額投資非課税制度)」、2016年1月から開始された「ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)」があります。まずは、既存NISAがどの程度浸透しているのか見てみましょう。

既存NISAの活用状況(注1)(注2)
日本証券業協会の「NISA口座開設・利用状況調査結果(平成29年6月30日現在)について」「ジュニアNISA口座開設・利用状況調査結果(平成29年6月30日現在)について」によると、口座の開設数は一般NISAが約644万口座(各年分の投資利用枠が設定された口座の数)、ジュニアNISAは約11万口座です。
一般NISAの累計購入額は、7兆1,422億円と大きな金額に達しています。しかし、口座の稼働率(開設口座のうち、実際に買い付けを行っている口座の割合)で見ると、一般NISAは61.4%、ジュニアNISAは45.2%に留まります。口座数、稼働率ともに徐々に伸びてきてはいますが、広く普及しているとは言い難いのが現状です。
既存NISAとつみたてNISAの違い
既存NISAとつみたてNISAの特色を比較してみましょう。
既存NISA
一般NISAは年間120万円、ジュニアNISAは年間80万円の非課税投資枠を上限に、株式・投資信託等の配当金や譲渡益などが最長5年間非課税になります。利用できるのは、一般NISAは日本に住む20歳以上の人、ジュニアNISAは日本に住む19歳以下の人です。なお、ジュニアNISAは18歳になるまで原則払い出しができません。
つみたてNISA(非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度)
年間40万円の非課税投資枠を上限に、対象商品である投資信託の分配金や譲渡益が、最長で20年間非課税になります。ただし、投資対象商品は長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られています。

利益が非課税になる点は両者とも同じですが、非課税投資枠や期間に違いがあります。また、NISA口座は、ひとり1口座に限られるため、一般NISAとつみたてNISAの併用はできません。1年ごとにどちらかを選択することはできますが、一般NISAとつみたてNISA間で投資商品を移すことはできません。

つみたてNISAが向いているのはどんな人?タイプ別に見る選び方

つみたてNISAの特徴から、どのような人に向いているのか見ていきましょう。

コツコツとお金を貯めたい人
長期運用を見越した手法なので、毎月コツコツと時間をかけて貯めていきたい人に向いているといえます。10年後、20年後といった長期的な目的での運用がぴったりです。また、積み立てであれば初期費用も不要なため、運用をゼロから始めたいという人にも適しています。
投資に興味はあるけれどちょっと恐いという人
たとえ投資資金があったとしても、株式投資は銘柄選択や売買タイミングの見極めが難しいという人が多いでしょう。つみたてNISAは少額ずつの投資になるため、資金の運用方法に迷う投資初心者に向いています。また、少額で始められる点は、一度に大きな金額を損するような事態を避けることにもつながります。

基本的に、少しずつ長期で運用するほうが投資リスクは低いとされます。一般NISAの口座を開設したのに実際に運用が行われていないのは、リスクの不安から買い付けの踏ん切りがつかないという人が多いためかもしれません。よりリスクの低いつみたてNISAによって、そういった人も運用を始められるようになるといいですね。

つみたてNISAの注意点

年間の非課税投資枠では一般NISAの方が有利ですが、非課税期間はつみたてNISAの方が長く設定されています。大きな金額を動かすのなら、一般NISAを利用したほうがいいかもしれません。しかし、毎月3万円程度を長期間じっくりと、より低いリスクで積み立てるのであれば、つみたてNISAの方が向いていそうです。
最長20年という長期の非課税期間が認められるのは、つみたてNISAには「長期の積立・分散投資」を支援するという目的があるからです。そのため、つみたてNISAの対象となる商品は長期の積立・分散投資に適していると認められたものだけになっています。口座を開設する前に、あらかじめ対象商品を確認しておきましょう。


同じNISAでも、一般NISAとつみたてNISAでは性質が大きく異なります。自分がどんな運用をしたいのか、運用の目的は何なのかをよく考えて、適切に選びましょう。

出典:
  • (注1)日本証券業協会 | NISA口座開設・利用状況調査結果(平成29年6月30日現在)について
  • (注2)日本証券業協会 | ジュニアNISA口座開設・利用状況調査結果(平成29年6月30日現在)について
  • 本ページの内容は2017年12月1日時点での情報です。
  • 掲載された情報をもとに、お客様がなされた行為によって生じたトラブル・損害について、当社は一切責任を負いかねます。

ライター紹介

横山晴美
企業に所属せず、中立・公平の立場で活動する住宅系ファイナンシャルプランナー。新規購入・リフォーム・二世帯住宅を問わず、家に関することなら購入額から返済計画まで幅広く対応。また、住宅購入は家計・教育費・老後資金・相続など多くの視点が必要なため、ライフプランを見据えた相談を行う。
ホームページ:ライフプラン応援事務所