どこでも見かけるコインパーキングの意外な話

マネープラン

さまざまな場所で見かけるようになったコインパーキング。車を運転する機会が多い人には、とても身近な存在かもしれません。ところで、コインパーキングはいつごろ生まれたのでしょうか。今回はコインパーキングの歴史や仕組み、意外なサービスなどについて見ていきます。

コインパーキングっていつからあるの?

コインパーキングは、利用時間に応じて料金を支払う無人の時間貸し駐車場です。その歴史は意外に浅く、1990年代のバブル経済崩壊後に空いた土地を活用するために登場しました。
コインパーキングは管理人を置かないため、人件費がかかりません。また、駐車スペースのキャパシティが少なくても経営が成り立つことから、空き地の有効利用法として急速に普及することになったのです。

コインパーキングの仕組み
無人で運営されるコインパーキングは、機械によって管理や精算が行われます。仕組みとしては、主に「ロック式」と「ゲート式」があります。
ロック式
駐車スペースに車を入れると、ロック板が跳ね上がって出庫できなくなる方式です。ロック板は、精算機で駐車位置を指定したうえで支払いをすると解除されます。駐車スペース以外には精算機が設置できればいいので、小規模なコインパーキングの主流といえるでしょう。
ゲート式
出入口に開閉式のゲートを設置する方式で、出庫時に精算機で料金を支払うとゲートが開きます。入庫時に駐車券が発行されるため、駐車位置を間違えて支払う心配がありません。ゲートの設置スペースが必要なので、ある程度の広さがある駐車場に向いています。
駐車場は増加傾向にある
駐車場の立地条件として挙げられるのは、「200m圏内にほかの駐車場がないこと」だそうです。多少近くにコインパーキングがあったとしても、意外と競合にはならないようです。
経済産業省のデータ「第3次産業活動指数の『駐車場業』の推移」(注1)によると、駐車場は増え続けており、特に2012年以降の上昇が目立ちます。その背景として考えられるのは、自動車重量税の免税や減税などによって自動車の保有台数が増えたことでしょう。

コインパーキングの意外なサービス

コインパーキングは出先で利用することが多いため、「駐車場が見つからない」「満車で入庫できない」という経験がある人は多いかもしれません。このような不満を解消するサービスとして、空車検索・予約機能のついたコインパーキングが登場しています。また、ほかにも意外なサービスを備えるコインパーキングがあるので、いくつか見てみましょう。

駐車中の洗車サービス
料金は定額、もしくは車種によって異なりますが、おおむね1,500~2,500円程度です。ワックスがけや撥水(はっすい)コーティングなどの有料オプションも豊富に用意されており、必要に応じて利用できます。
カーシェアリングができるコインパーキング
タイムズ24が運営するカーシェアリングサービス「タイムズカープラス」は、15分単位での短時間利用ができ、タイムズが運営するコインパーキングにも多くのステーションが設置されています。
インターネット予約が可能で、ドアの解錠には会員カードを使用、給油時のガソリン代の負担はなく、返却時にガソリンを満タンにする必要もありません。料金は15分206円からで、長時間のパックも用意されています。わかりやすいシステムで利用者側の負担も少ないので、レンタカーより気軽に利用できそうですね。
コインパーキングの上に認可保育所を設置
武蔵小杉駅の近くでは、既存のコインパーキングの上の空間に建物を作り、川崎市の認可保育園として運営している事例があります。待機児童の増加や保育園建設用地不足を解消する手法のひとつといえるでしょう。土地の有効活用という意味でも、今後はこのような店舗や施設が増えるかもしれませんね。
コインパーキングの新たなスタイル
既存のコインパーキングとは異なる、新たなビジネスモデルも登場しています。駐車スペースが空いている時間だけ貸し出すというスタイルで、「軒先パーキング」や「akippa」といったサービスが有名です。
例えば、「月極駐車場が1台分だけ空いている」「昼間は車で外出しているため、自宅の駐車スペースを使っていない」という場合に、所有者がそのスペースをコインパーキングとして登録することができるのです。看板や精算機などの設備が不要で初期費用がかからないため、土地の所有者にとっては参入のハードルが低いかもしれません。また、多くの場合、検索・予約から決済までインターネットで完結できるので、利用者にとっても「駐車場を探しやすい」「支払いが楽」などのメリットがあります。

こんなトラブルには注意しよう!

利便性の向上、サービスの多様化が進むコインパーキングですが、料金をめぐるトラブルもあるようです。国民生活センター(注2)には、次のような相談が寄せられています。

  • 「1日最大料金○円」と表示されているのに、それ以上の料金を請求された
  • 精算時にお釣りが出なかった
  • 駐車チケットを紛失したら高額な料金を請求された

最大料金に関しては、「最初の1日だけで、以降は時間あたりの料金になる」「24時を過ぎて日付をまたぐと最大料金が適用されない」などの条件が設定されているケースがあるようです。また、お釣りが出ないことやチケット紛失時のルールなど、利用者にとって重要な情報がわかりづらかったり、見つけにくかったりすることがあるといわれています。想定外の出費やトラブルにならないよう、気をつけたいですね。


コインパーキングの利便性や多様化は、今後ますます進んでいきそうです。料金をはじめ利用上の注意点をしっかり確認し、より快適に利用しましょう。

出典:
  • (注1) 経済産業省|自動車の保有台数とリンクする駐車場業。では、自動車関連サービス全体としては、どんな感じになっているのか確認してみます
  • (注2) 国民生活センター|「一日最大○○円」…、確認せずに利用すると高額料金になることも! -コインパーキングの「表示」に関するトラブルが増えている-
  • 本ページの内容は2018年1月16日時点での情報です。
  • 掲載された情報をもとに、お客様がなされた行為によって生じたトラブル・損害について、当社は一切責任を負いかねます。

ライター紹介

横山晴美
企業に所属せず、中立・公平の立場で活動する住宅系ファイナンシャルプランナー。新規購入・リフォーム・二世帯住宅を問わず、家に関することなら購入額から返済計画まで幅広く対応。また、住宅購入は家計・教育費・老後資金・相続など多くの視点が必要なため、ライフプランを見据えた相談を行う。
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