自分は大丈夫だと思ってない?横行する架空請求に注意しよう!

マネープラン

頻発する架空請求。自分は大丈夫と思っていても、巧妙な手口にうっかり引っかかってしまうかもしれません。また、家族の誰かが被害に遭う可能性もあります。そのような事態に陥らないためにも、架空請求の内容や事例、対処法を知り、自分や家族を守りましょう。

どんな架空請求があるの?

架空請求とは、「実際には利用していない架空のサービス・商品の料金を請求し、金品をだまし取とろうとする詐欺の手口」のことです。身に覚えがない請求ならだまされるはずがないと思うかもしれませんが、その手口は年々巧妙化しており、架空請求の認知件数・被害額は、かなりの数にのぼっているのです。

架空請求詐欺の被害件数
警察庁の「平成29年の特殊詐欺認知・検挙状況等について」(注1)によると、2017年の架空請求詐欺の認知件数は5,754件となっており、前年比+53.8%と大幅に増えています。そして、その被害額は127.9億円にも上ります。
この数字は被害が発生した件数であり、架空請求を受けた人の数はこれより多いはずです。事実、全国の消費者生活センターへ寄せられる架空請求がらみの相談件数は、2005年度に最多となる65万件に達しました。現在も毎月数千件の相談が寄せられており、多くの人にとっては、被害に遭いやすい身近な詐欺の手口といえるかもしれません。
架空請求とはどんなもの?
警察庁では、架空請求を特殊詐欺のひとつと位置づけています。特殊詐欺は「面識のない不特定の者に対し、電話その他の通信手段を用いて、預貯金口座への振込みその他の方法により、現金等をだまし取る詐欺」と定義されており、俗にいうオレオレ詐欺や還付金詐欺なども含めた総称です。
架空請求に使われる名目は、インターネットサイトの利用料や登録料のほか、債権(他者から譲渡されたものも含む)、医療費など数多くあります。例えばインターネットサイトの登録料がらみでは、「閲覧したサイトの登録料が未納」「すぐに支払わないと法的措置をとる」などといって、ありもしない支払いを迫るのです。ときには「あのとき登録したサイトかな?」と思い込んで、だまされてしまうことがあるかもしれません。
詐欺グループが名乗る名称にも、さまざまなパターンがあります。サービスの販売会社やサイト運営者だけでなく、債権回収業者や弁護士事務所、公的機関を名乗る架空請求もあるようです。実在する会社や団体を名乗るケースもあるので注意したいですね。
架空請求の請求手段と集金方法
架空請求の請求手段は、携帯電話へのメールやはがき、封書などさまざまです。集金方法は、指定銀行口座への送金を指示するケースが多かったのですが、銀行の手続きが厳格化したこともあり、近年は多様化しているようです。例えば、現金書留で現金を直接郵送させたり、電子マネーを購入させて番号を聞き出したりと巧妙になっています。

架空請求の具体例を見てみよう

架空請求の手口は多岐にわたります。被害に遭わないためにも、具体的な事例やだまし文句を知っておきましょう。

不安をあおる内容に注意
架空請求では、「支払わないと大変なことになる」と思い込ませるために、以下のようなフレーズがよく使われます。
  • 今日中に支払わないと遅延損害金が発生する
  • 自宅や職場に行って代金を回収する
  • 家や給料を差し押さえる
  • 信用情報機関に名前が載る

そして、不安をあおったうえで「本日中に支払えば間に合う」「連絡すればいったん待つ」などと伝え、支払いをさせたり、電話をさせたりします。たとえ支払いに応じなくても、慌てて連絡してしまうと相手につけ込む隙を与えることになります。
誰かに相談しにくい状況をつくる、または相談することのないように信ぴょう性を高めるというのが、架空請求の常とう手段です。例えば、アダルトサイトからの請求を受けたとなると、誰にも知られたくないという思いが先走っても無理はありません。また、親が「子どものために」と架空請求に応じてしまうケースもあるでしょう。

クレジットカードを悪用した不正・架空請求も
クレジットカードが盗まれたり、スキミングにより偽造カードが使用されたりすることで、不正(架空)請求がくることもあります。被害に遭わないためには、カードを何にいくら使ったのかという明細や「お客様控え」を残しておき、すぐに確認できるようにしておくことが大切です。身に覚えのない請求が届いたら慌てず、かつ迅速にクレジットカード会社へ連絡しましょう。

架空請求にはどう対処すればいい?

身に覚えのない請求であるのならば、基本的に特別な対応は不要です。一度被害に遭うと、追加の支払いを要求されることもあるので、最初に毅然と対処することが重要でしょう。とはいえ、もっともらしい請求が届いたら不安になってしまいますよね。
判断に迷ったときは、消費者ホットラインに相談しましょう。3桁の電話番号「188(いやや!)」に連絡すると、地方公共団体が設置する消費生活相談窓口の案内を受けることができます。相手側に連絡したり、支払いに応じたりする前に、ぜひ相談してください。
無視していても支払いの催促が続いたり、内容がエスカレートしたりと悪質な場合は警察へ届けましょう。そのような事態に備え、請求書や請求メールは保存しておくことをおすすめします。


架空請求は誰のところにも届く可能性があり、その手口は巧妙かつ悪質です。日ごろから架空請求に関する知識を持っておき、いざというときは無視する、もしくは適切な場所へ相談するなど冷静に対処し、被害を防ぎましょう。

ライター紹介

横山晴美
企業に所属せず、中立・公平の立場で活動する住宅系ファイナンシャルプランナー。新規購入・リフォーム・二世帯住宅を問わず、家に関することなら購入額から返済計画まで幅広く対応。また、住宅購入は家計・教育費・老後資金・相続など多くの視点が必要なため、ライフプランを見据えた相談を行う。
ホームページ:ライフプラン応援事務所
出典:
  • (注1) 平成29年の特殊詐欺認知・検挙状況等について
  • (注2) 警察庁|特殊詐欺手口
  • 本ページの内容は2018年4月17日時点での情報です。
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