海や山で遭難したら?知っておきたい救助費用とレジャー保険

マネープラン

毎年レジャーシーズンになると、海や山での遭難事故のニュースが連日のように報道されます。気軽な海水浴やハイキングでも、想定外のアクシデントによって救助を要する状況になるかもしれません。もし、救助隊に捜索や救助をしてもらうと、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?万が一に備えて検討しておきたいレジャー保険や山岳保険についても見ておきましょう。

増加傾向にある山での遭難事故

登山ブームの影響もあり、山での遭難事故は増加傾向にあります。警察庁が公表しているデータによると、2017年に発生した山岳遭難事故は2,583件。2008年の1,631件と比較しても1.5倍以上に増えています(注1)。目的別に内訳を見てみると、登山やハイキングだけでなく、山菜・茸採りで遭難するケースも多いようです。では、もし山で遭難した場合は誰に救助を求めればよいのでしょうか。

山岳救助の依頼先は?
日本の山で遭難事故が起きた場合、「警察」「消防」「民間」のいずれかの機関が捜索・救助に当たります。
警察から出動するのが山岳警備隊、消防から出動するのが山岳救助隊です。民間の救助隊は、地元の山岳会や消防団員によって結成されています。さらに、大規模な事故の場合には、特別救助隊(通称レスキュー隊)や自衛隊が救助に当たることもあります。特別救助隊とは、専門知識と高度な救助技術を備え、人命救助を主な任務とする消防の専門部隊です。
一般的に、居場所が不明で捜索を要する場合は警察へ、居場所が判明している場合の救助は消防へ要請します。しかし、多くの山岳遭難事故は警察が指揮を取るため、迷ったときは110番へ連絡すれば間違いありません。
近くに山小屋がある場合、山小屋へ連絡した方がスムーズに救助してもらえるケースも多いでしょう。
費用はどれくらいかかる?

警察や消防によって救出された場合、基本的に救助費用はかかりませんが、民間の救助隊に救出された場合は費用がかかります。民間の救助隊や山岳ガイドが捜索・救助にあたった場合、以下の費用が発生します。

  • 人数分の日当(1人2万~5万円ほど)
  • 救助隊の食費・宿泊費・交通費・通信費
  • 装備や消耗品の費用
  • 保険料

さらに、空からの捜索が必要な場合には、ヘリコプターの費用も発生します。こちらは、1時間あたり50万~80万円ほどが相場となっており、3時間飛行するだけでも150万円以上になってしまいます。

海水浴や魚釣りでの危険も!海での遭難事故

警察庁のデータによると、海難事故の発生件数は、毎年1,300~1,500件前後で推移しています。死者・行方不明者が出る深刻な事故について発生場所別に見てみると、海が56.6%、河川が25.6%となっており、河川では子どもが事故に遭うケースが多いようです(注2)。では、海で事故に遭った場合は誰に救助を求めればよいのでしょうか?

海難救助の依頼先は?
海で遭難した場合は、海上保安庁(118番)へ救助を依頼します。海上保安庁とは、その名のとおり海上の安全を守る機関。海で起こった遭難事故やその救助に当たるのも海上保安庁の大切な役割です。
また海上保安庁と一緒に、民間のボランティア団体で海難事故の連絡を受けて出動する日本水難救済会が救助を担当します。ボランティアではありますが、訓練をしっかり受けている救助員たちなので安心です。
費用はどれくらいかかる?

海上保安庁および日本水難救済会に救助や捜索を受けた場合、基本的に費用は請求されません。
ただし、日本水難救済会の洋上救急制度(医師や看護師を現場へ派遣したり、治療を行う医師と傷病者を一緒に陸上の病院へ搬送したりする制度)を利用した場合、以下の費用がかかります。

  • 船主等負担金(医師の手当、医師に代わって患者を診察する代診費用、危険業務にあたる費用など)
  • 事業協力金

仮に医師と看護師の2人を派遣してもらった場合、その費用は1日あたり22万円です。また、事業協力金は、洋上の救急活動を維持していくための負担金で、1件当たり10万円かかります(注3)。

レジャーでの事故に備えて保険の加入も検討しよう

登山やマリンスポーツが趣味で山や海へ行く機会の多い人は、万が一に備えてレジャーに特化した保険への加入を検討してみてはいかがでしょう。
遭難したときの救助費用をまかなうには、海外旅行・国内旅行傷害保険に「救援者費用等補償特約」をつけるのも良いでしょう。日帰りのレジャーや数日間だけ利用するなら、24時間単位で加入できるレジャー保険もたくさんあります。保険料は保険会社によって異なりますが、1日あたり300~500円台で利用できるものが多いです。「ゴルフ」「スキー・スノボ」「軽登山・ハイキング」「レジャー全般」などの目的別にさまざまなプランが用意されています。また、本格的な登山が趣味という人は、1年単位で加入する登山保険や山岳保険を選んだ方が割安になるかもしれません。補償の内容や適用範囲をしっかり確認したうえで、ご自身に合った保険を選んでください。


海や山への気軽なレジャーでも、いつどんな場面で事故に巻き込まれるか分かりません。事故に遭った際の治療費や入院費だけでなく、他の人を怪我させた場合の賠償や救助が必要になった場合の費用も補償されるレジャー保険は検討しておきたいところです。

出典:
  • (注1)警察庁生活安全局地域課|平成29年における山岳遭難の概況
  • (注2)警察庁生活安全局地域課|平成29年における水難の概況
  • (注3)日本水難救済会洋上救急センター|洋上救急マニュアル
  • 本ページの内容は2018年11月20日時点での情報です。
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