活用する企業が増加中!テレワークで働き方はどう変わる?

マネープラン

近年、テレワークのニーズが高まっています。時間や場所に縛られず柔軟な働き方を実現できるとされているテレワークですが、導入によってどのような効果が見込めるのでしょうか。注目を集めている背景や、企業と労働者双方にとってのメリット・デメリットなどについて解説します。

テレワークが注目される理由とは

テレワークのニーズが高まる理由はどこにあるのでしょうか。

そもそもテレワークとは?
テレワークは、“tele (離れた所)”と“work(働く)”をあわせた造語で、情報通信機器を用いて、場所や時間にとらわれずに働ける勤務形態を指します。個人事業者・小規模事業者などが行う「自営型テレワーク」と、企業に勤める人が行う「雇用型テレワーク」があり、「雇用型テレワーク」は勤務する場所によって大きく3つに分類されます。
  1. 在宅勤務:自宅で働く
  2. モバイルワーク:特定の場所に依存せずパソコンやスマートフォンなど端末を用いて働く
  3. 施設利用型勤務:サテライトオフィスやテレワークセンター、スポットオフィスなどの施設で働く
ニーズが高まる社会的な背景
ネット環境の充実と端末の普及
都市部を中心としたコワーキングスペースの急増、Wi-Fiや電源が利用できるカフェなどが増加していることもあり、勤務先以外で仕事ができる環境が整ってきました。また、ハイスペックで軽量なノートパソコンやタブレット端末なども、以前に比べると安価に購入できるようになっています。時間や場所を問わずに働くことが可能となり、新しい働き方としてテレワークが広まっていったのです。
時間の有効活用
国土交通省が平成30年に発表した「平成29年度テレワーク人口実態調査」(注1)によると、まだテレワーカーでない人のうち、「テレワークの実施意向がある」と答えた人は、雇用型テレワークで41.0%でした。その理由として多い順に、「通勤時間・移動時間が削減できそう(69.4%)」、「自由に使える時間が増えそう(68.7%)」となっており、多くの人が時間的なメリットを挙げています。

では、国内の企業における実際のテレワーク導入率はどれくらいなのでしょうか。総務省の「平成29年通信利用動向調査」(注2)によると、国内の企業におけるテレワークの導入率は13.9%となっており、ゆるやかではあるものの増加傾向にあるとされています。

テレワークを導入するメリット・デメリットは?

テレワークの導入によって、どのようなメリットやデメリットが生じるのでしょうか。労働者と企業、双方の視点から見てみましょう。

労働者のメリット
時間を自由に使える
業務や休憩などの時間配分を自ら設定でき、自由度の高い働き方ができます。通勤時間が削減できるのも大きなメリットでしょう。子育てや介護をしながら働くといったことも可能になり、ワークライフバランスの充実にもつながります。
ストレスの軽減
出社するとなると、支度にかかる手間、満員電車での移動、急な会議や残業といった想定外の対応、電話を取ったり話しかけられたりすることによる作業の中断など…さまざまなストレスが生じます。テレワークなら、こうしたストレスを軽減しながら自分のペースで業務に集中することができるでしょう。
労働者のデメリット
困りごとの解消が難しい
ひとりで業務を行うことが基本となるテレワークは、仕事を進めるうえで悩んだり、判断に困ったりする場合の“報連相”が難しくなります。そういった課題に対処するため、テレワークの導入とあわせて、チャットツールやテレビ会議システムを導入する企業も多くあります。
自己管理が難しい
テレワークでは、一般的な出勤・退勤管理がなく、決まった時間に休憩を取るといったルールもありません。時間の使い方や管理方法は労働者に委ねられます。自由な働き方ができる反面、自己管理ができない人は業務が遅れてしまう可能性もあるでしょう。
企業のメリット
リスクの軽減
異常気象や大きな自然災害が相次ぐ昨今、交通機関が止まって出社できない、企業そのものが被災するといったことも考えられます。テレワークを導入すれば、出社ができないことで業務が滞ってしまうリスクを軽減できます。
ワークライフバランスの充実によるモチベーションアップ
プライベートと仕事の両立により、ワークライフバランスの充実が実現します。これによって社員のモチベーションが向上し、副次的効果として生産性向上や離職率の低下も期待できるでしょう。
企業のデメリット
労働時間が把握しにくい
テレワークを実施している労働者が業務を怠っていたり、長時間労働をしていたりするような場合でも、企業はその実態を把握しにくい面があります。実際に作業を行った勤務時間を正しく把握できるようなシステムの導入が必要となるでしょう。
セキュリティ管理が煩雑
作業を行う端末を持ち歩くことにより、紛失や盗難に遭い機密情報などが流出するリスクもあるでしょう。個人の端末を使うことで、ウイルス感染の危険性も高まるかもしれません。テレワーク導入には、セキュリティ対策が必要となります。

テレワーク導入で成功した企業の事例

企業と労働者にとって、プラスの面とマイナスの面があるテレワークですが、うまく活用している企業の事例を見てみましょう。

生産性向上とワークライフバランスの実現を可能に
キリン株式会社では、2013年4月からテレワークを導入しました。対象は本社に勤める全社員で、前日までに上司に申し出をして許可を受けることでテレワークを利用できます。
自由なテレワークが実現できるよう、私物の端末から仮想デスクトップに接続できる環境を整える、1時間単位で利用できる、といった取り組みを行っています。効率的な働き方を促進しながら、生産性向上とワークライフバランスの実現を図っているそうです。
「テレワーク先駆者百選」総務大臣賞を受賞
大同生命保険株式会社では2014年4月から在宅勤務制度を導入し、労働時間の削減と生産性向上を成功させています。実施したのは、テレワークで使用する端末に自動シャットダウン機能を搭載する、稼働時間を延長するには上司の承認が必要となる仕組みの導入、などでした。その結果、2016年には一人あたりの月平均残業時間が2014年と比較して24%減少したのです。また2016年度末には、過去最高の保有契約高となる40兆円を達成しています。この取り組みが評価され、2017年には、総務省が認定する「テレワーク先駆者百選」で、総務大臣賞を受賞しました。

新しい働き方として広まりつつあるテレワークを活用して、生産性向上や労働時間の削減、ワークライフバランスの充実などを実現する企業が増えつつあります。普及していくには解決すべき課題も多いですが、働き方の選択肢が増えることは、労働者にとっても企業にとっても大きなプラスとなるでしょう。

参考:
  • (注1)国土交通省|平成29年度テレワーク人口実態調査
  • (注2)総務省|平成29年通信利用動向調査
  • 本ページの内容は2019年10月8日時点での情報です。
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